三菱製紙は、塗布技術についての解析・受託研究を主事業とする新会社「MPM数値解析センター㈱」を、京都工場内に設立した。4月1日から営業を開始する。
高級紙や写真感光材料で生産技術の高さを誇る三菱製紙は、基材に液体を塗る“塗布”の科学的な解明に、長年にわたって取り組んできた。他社に先駆けてその最適化のための「数値解析(コンピュータ・シミュレーション)技術」を確立し、化学工学会(塗布技術研究会)などで成果を公表している。また近年は、紙パルプ業界のみならず電子材料分野などでも塗布技術が注目されていることから、同社には数多くの受託研究などの要望が寄せられていた。そこで、幅広い分野で塗布技術の解析・受託研究ニーズに応えるため、数値解析技術を用いた「コンサルティング・受託研究」に特化した新会社を設立したもの。
塗布流動解析は、特に迅速な開発対応が求められる成長分野の効率生産に必須な技術。新会社では連成解析技術や高速解析システムにより、ユーザーニーズに応える迅速なサービスを提供していく。
<新会社の概要>
○資本金…800万円(三菱製紙100%出資)
○所在地…京都府長岡京市開田1-6-6(同社京都工場内)
○役員…藤田誠代取社長、安原賢取締役-センター長、田口量久取締役
○従業員数…3名
株式会社 紙業タイムス社 「Future 3/28号」より