日本通信販売協会は去る6月1日、都内で定時総会を開催。この4月から公益社団法人となった協会の今年度活動方針を固めるとともに、佐々木迅（ささき・はやし）QVCジャパン代取社長の会長就任を正式に決定した。
　同協会は消費者保護と自主規制団体として1983年に設立され、88年の特定商取引法改正時には法的にも位置づけられる業界団体となり、活動を続けてきた。そこで昨年9月、従来からの事業内容の公益性、特定商取引法に位置づけられた法人であることなどを重視して、公益社団法人への移行を申請。これが認められて、4月1日付で登記した。
　会見に臨んだ佐々木会長は以下の点を活動の新方針に挙げた。
○公益目的事業として消費者の保護と利益増進のため、引き続き「通販110番」などの相談活動やセミナーを行う。
○同様に、通販事業者を対象にした相談業務やセミナー、通販広告のチェックなども引き続き行う。
○ネット通販専業者が急速に増えて通販市場は拡大しているが、協会への加入率が低いので加入を積極的に呼びかける。
○サプリメント取扱い登録制度の更新・充実を図る。
○広報活動にも引き続き注力する。
　懇親会には会員業者や関係企業が多数出席、佐々木会長は「公益社団法人の初代会長として、名を汚さぬよう努力する」と挨拶。来賓の経産省商務流通審議官の豊永厚志氏は「顔の見えないお客様を大事にされるビジネスに敬意を表する。これを機に新たな一歩を踏み出してほしい」と挨拶した。

株式会社　紙業タイムス社　「Future６/１８号」より