レンゴーは、連結子会社の丸三製紙で、段ボール原紙(ライナー)生産設備を更新する。投資額は250億円、14年度中の稼働を目指す。設備更新後のライナー最大生産量は500t/日となり、旧6号抄紙機は停機する。
丸三製紙は、レンゴーグループの東北地方における段原紙生産拠点として現在、ライナー用6号抄紙機、中しん原紙用7号抄紙機の2台で月産約2万tの段原紙を生産している。しかし、6号抄紙機は1973年の設置から39年が経過して老朽化していることに加え、東日本大震災でも被害を受け、最近ニーズが高まっている薄物化への対応も困難な状況となっている。そこで、省エネ・省資源を念頭に置きつつ、現在の市場ニーズに合わせて品質向上を図るため、6号抄紙機の更新を決めたもの。これにより、製紙から段ボールまでの一貫生産体制をさらに強化する。
丸三製紙は震災と原発事故により、3ヵ月余り操業停止を余儀なくされたが、現在は従前通り操業している。レンゴーは、被災地の産業振興や雇用創出という意味も含め、今後もグループ全体で丸三製紙へのサポート体制を強化していく方針。なお、今回の設備更新は「ふくしま産業復興企業立地補助金」の対象事業となっている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/28号」より