小津産業は2012年5月期決算（11年6月～12年5月）を発表した（連結。単位：100万円。カッコ内は対前年度比）。
〔12年5月期業績〕
　売上高 35,869 （▲1.0％）
　営業益 419 （ － ）
　経常益 467 （ － ）
　当期益 317 （ － ）
〔13年5月期業績予想〕
　売上高 36,000 （＋0.4％）
　営業益 490 （＋16.9％）
　経常益 530 （＋13.3％）
　当期益 320 （＋0.7％）
　景気の先行き不透明感が根強い中、「市場ニーズに迅速に対応した高付加価値商品の提供」を進めつつ、経費削減に取り組んだ。その結果、売上高はわずかに前年度を割り込んだが、利益は全段階で赤字から黒字に転換した。主な事業の状況は以下の通り。
○不織布事業…震災以降、国内産業の稼働率低下に伴って不織布需要が落ち込み、印刷・出版業界も洋紙需要が低迷しているため、売上げは低調。海外もタイの洪水や欧州の景気停滞、円高などにより苦戦した。セグメント売上高は前年度比▲4.5％の106億800万円、利益は同▲0.2％の4億2,800万円。
○家庭紙・日用雑貨事業…主力のトイレットペーパーやティシュは、メーカーの価格修正や震災後の需給逼迫もあって、価格持ち直しの兆しが見られたものの、景気の先行き不安を背景に消費者の節約意識と低価格志向が高まったことに加え、安価な輸入品の影響もあって、夏場以降は販売量、価格ともに軟調だった。しかし物流センターの統廃合や配送効率化によって販売費が削減されたため、多額の商品評価損を計上した前年に比べると収益は改善した。セグメント売上高は同＋0.6％の251億9,400万円、利益は前年の損失計上（▲4億4,100万円）から、2,300万円の黒字に転換した。

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/6号」より