日本製紙連合会が集計した1月の紙・板紙国内出荷は前年同月比△1.0%の191.0万tで、8ヵ月連続の減少となった。うち、紙は△1.9%の112.7万tで10ヵ月連続の減少、逆に板紙は+0.3%の78.3万tと2ヵ月連続で増加している。主要品種を見ると衛生用紙、段ボール原紙を除き軒並み減少。ただし、輸出を含めた出荷の合計ベースは紙・板紙で+0.3%の197.9万tと、ほとんど横ばいながらも前年5月以来の増加だった。
紙・板紙の輸出は前年同月比+64.2%の6.9万tで、5ヵ月連続のプラス。震災前の水準は下回るも、紙を中心にアジア向けが増えている。
紙・板紙の在庫は前月比+8.1万tの206.6万tで、4ヵ月ぶりの増加。うち、紙は+5.0万tの142.6万tで、新聞用紙、印刷・情報用紙を中心に4ヵ月ぶりに増えている。板紙は+3.1万tの64.0万tで、こちらも段ボール原紙を中心に4ヵ月ぶりの増加となった。
以下、主要品種の動向である。
〔印刷・情報用紙〕国内出荷は前年同月比△3.0%の62.4万tで、10ヵ月連続の減少。輸入が減少しているにもかかわらず、国内の荷動きは全般的に低調だった。他方、輸出は+54.6%の4.6万tと前月の減少からプラスに転じた。主力の塗工紙の増加(+71.3%の3.7万t)が大きい。
〔衛生用紙〕国内出荷は前年同月比+1.6%の12.9万tと、前月の減少から増加。ティシュは横ばいも、トイレットペーパーの増加が影響している。
〔段ボール原紙〕国内出荷は前年同月比+0.6%の60.9万tと、ほとんど横ばいながら2ヵ月連続の増加。ただし不需要期でもあり、荷動きに乏しい展開だった。
〔白板紙〕国内出荷は前年同月比△2.8%の11.1万tで、3ヵ月連続の減少。荷動きは引き続き低調である。
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/11号」より