王子タックはこのほど、強度と耐水性を維持しつつ、縦・横方向の手切れ性を持つフィルムタックの商品化に成功した。
食品容器・包装に貼られるラベルは、強度、耐水性、意匠性を持たせるため、紙タックにフィルムをラミネートしたラベル、もしくはフィルムタックが使用されている。しかし、これらを「封かん」や「結束」に用いた場合、開封しにくいという難点があった。そこで王子タックは、強度や耐水性を損なうことなく手で簡単に切れるフィルムタックの開発に着手、今回の商品化に成功した。
これまでも一方向にのみ切れるフィルムタックはあったが、この場合切る方向に注意が必要だった。しかし新製品は、従来フィルムの強度と耐水性を保ちながら、縦にも横にもほぼ直線的に手で切れる。写真は、印刷した紙タックをこのフィルムタックでラミネートしたラベル。縦と横にまっすぐに切れているのが分かる。また、柔軟性があるので曲面にもきれいに貼りつけられる。
同社ではこうした特長を活かし、開封時の手切れ性が必要とされるデザート類の帯ラベルやハムラベルへの採用に期待を寄せている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/15号」より