日本製紙連合会が集計した12月の紙・板紙国内出荷は、前年同月比+1.2%と6ヵ月連続の増加となった。うち紙は△1.8%の121.9万tで6ヵ月ぶりの減少、一方板紙は+5.4%の95.7万tと6ヵ月連続で前年同月を上回った。品種別では、新聞用紙(△3.1%)、印刷用紙(非塗工△1.1%、塗工△2.7%)衛生用紙(△6.3%)がマイナスだった。
紙・板紙の輸出は前年同月比+64.3%の8.0万tで16ヵ月連続の増加。うち紙は+54.4%の6.1万tで、東アジア、東南アジア、大洋州向けを中心に16ヵ月連続増。板紙は倍増しており(+109.1%)、東南アジア向けを中心に14ヵ月連続の増加。
紙・板紙の月末在庫は前月比△4.3万tの182.0万tで、4ヵ月連続の減少。うち紙は+0.3万tの126.1万tと2ヵ月ぶりに増加。品種間でバラツキはあるが新聞用紙の増加などが影響した。他方、板紙は△4.6万tの55.8万tで、段ボール原紙を中心に3ヵ月連続で減少した。
以下は主要品種の動向である。
〔印刷・情報用紙〕国内出荷は前年同月比△1.2%の66.6万tで、6ヵ月ぶりの減少。荷動きは、年末商戦向けのチラシ需要などもあったが盛り上がりは今ひとつ。輸入紙の増加なども影響した。他方、メーカー輸出は+64.2%の4.6万tで、塗工紙を中心に12ヵ月連続の増加となった。
〔包装用紙〕国内出荷は前年同月比+1.2%の6.0万tで、未ざらしを中心に4ヵ月連続の増加。メーカー輸出は引き続き高水準をキープ(+25.0%、1.1万t)。
〔衛生用紙〕国内出荷は前年同月比△6.3%の15.4万tと、2ヵ月連続の減少。引き続き、製品輸入の増加などにより、ティシュを中心に減少した。
〔板紙〕段ボール原紙の国内出荷は前年同月比+5.9%の77.1万tで、6ヵ月連続の増加。荷動きは堅調で、価格修正や消費増税、年末年始9連休を控えての前倒し需要などが影響した。白板紙の国内出荷は+2.2%の11.8万tと、コート白ボールを中心に2ヵ月連続の増加。これも、消費増税のほか年末年始9連休を控え、前倒し需要が発生した。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/10号」より