日本製紙はこのほど、アルミ箔を使用せずに常温で飲料の長期保存を可能にする無菌充填包装システム『ノンアルミフジパック』システムの販売を開始した。すでに伊藤園が3月3日から順次リニューアル発売する『充実野菜』シリーズの4商品で、「ECO容器」として採用している。
このパックのメリットは、牛乳などの屋根型紙パックと同じルートで回収できるところ。日本製紙は現在、常温で長期保存可能な液体用紙容器として、レンガ型の『フジパック』システムを展開しているが、これは長期保存を可能にするためバリア性に優れたアルミ箔を積層した紙を使用しており、一般的な回収ルートではリサイクルできない。リサイクル率向上のためには、屋根型紙パックと同じルートで回収できる飲料容器の開発が求められていた。
そこで日本製紙はアルミ箔の代替素材を検討、その結果アルミ箔と同等レベルのバリア性を持ちながらリサイクル適性を有する凸版印刷の透明ハイバリアフィルム「GLフィルム」の採用を決め、『ノンアルミフジパック』システムとして展開できるようになったもの。
『ノンアルミフジパック』は80~300mlの8種類の容量・形状に対応し、1時間に6,000パックを充填できる(超音波横シール方式)。新システムでは、容器は屋根型紙パックと同様に回収でき、「紙パック」マークを表記できる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/10号」より