リンテックは、2014年4月から17年3月までの3ヵ年を対象とする新中期経営計画「LINTEC INNOVATION PLAN 2016(LIP-2016)」を策定した。
2014年3月に終了した前回の3ヵ年中計「LIP-Ⅲ」では、海外事業の強化や、QCD強化による国内事業の拡大と高収益化をテーマに掲げたが、震災や欧州債務問題、円高などにより、14年3月期の業績は当初目標を大幅に下回る見通しとなった。今回策定した新中計では、将来にわたって成長・発展していくため、“成長軌道への回帰”に向けて取り組む。
「LIP-2016」の基本方針は、「攻めの経営と間断なきイノベーションで成長軌道を取り戻す」。国内事業の持続的な成長を図りつつ、経済発展が見込める国や地域での事業拡大や、革新的新製品の創出、事業戦略をスピーディに実現するためのM&Aなどに取り組んでいく。同時に、コスト改革活動を強化し、経営環境に左右されない強靭な企業体質を築き上げる。最終年度となる2016年度(17年3月期)の業績目標は、連結ベースで売上高2,400億円、営業利益200億円、売上高営業利益率8%以上、ROE(自己資本利益率)8%以上。重点テーマは次の5点。
(1)グローバル展開のさらなる推進…①アジア地域を中心とした海外事業の拡大 ②未進出地域での事業基盤づくり
(2)次世代を担う革新的新製品の創出…①新製品の創出による新市場・新需要の開拓 ②新製品の創出のための研究開発基盤の強化
(3)強靭な企業体質への変革…①コスト競争力の強化 ②選択と集中
(4)戦略的M&Aの推進…①成長戦略としてのターゲットの明確化 ②M&A推進体制の強化
(5)人財の育成…①グローバル人材の確保と育成 ②継続的な階層別研究の実施
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/14号」より