大日本印刷は、セキュリティ関連の印刷および製紙会社として世界トップクラスを誇る英国のDe La Rue plc(=デラルー)と、セキュリティソリューション分野での業務提携に合意した。今後両社は、新偽造防止技術を共同で開発し全世界に展開していく。
大日本印刷は1982年に世界で初めてホログラムの量産技術を確立し、87年には日本国内の競合他社に先駆けてICカードの製造・発行を開始するなど、セキュリティ製品で業界をリード。“モノづくり”と“ICT”の両面で、独自技術を強みとしたセキュリティ関連事業を展開している。一方デラルーは、世界トップシェアの紙幣製造をはじめ、パスポートや運転免許証などのセキュリティ印刷から紙幣カウンターやATMなどの機器まで、トータルなセキュリティビジネスをグローバルに展開している。
そうした両社が、今後は戦略的パートナーとして世界のセキュリティビシネスをリードしていく。大日本印刷の偽造防止技術とデラルーのセキュリティ印刷技術を融合し、新たなセキュリティソリューションをグローバル市場に展開する計画で、その第一弾として大日本印刷がリップマンホログラム、エンボスホログラムなどのセキュリティ製品をデラルーに供給し、海外のセキュリティ市場に参入する。
【デラルーの概要】 1821年設立。偽造防止印刷技術と製紙技術を活かし、紙幣やパスポート、運転免許証などのセキュリティ製品を手がける。特に紙幣については、英国をはじめとする150ヵ国以上で採用。なお、PPI誌「世界の紙パ企業トップ100社ランキング」2014年版では、製紙関連部門の13年売上高が5億3,270万米㌦で、全体の98位にランクされている(連結売上高は8億240万米㌦、連結純利益は9,350万米㌦)。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/13号」より