ダイナパックは、2015年12月期決算(15年1~12月)を次の通り発表した。数値は連結ベース、単位100万円、( )内は対前年度増減率、〈 〉内は前年度の実績値。
〔2015年12月期〕
売上高 46,320 (△1.1%)
営業益 634 (+30.0%)
経常益 891 (+7.5%)
当期益 701 〈前期△230〉
〔次期予想〕
売上高 47,500 (+2.5%)
営業益 800 (+26.0%)
経常益 1,000 (+12.1%)
当期益 710 (+1.2%)
国内販売量は、需要が安定している加工食品(飲料を含む)をはじめ、多くの分野で前年を上回る水準を確保し、前年比+0.4%となった。しかし国内販売金額は、段ボール需要の伸び悩みに伴う競争激化に加え、顧客ニーズを反映して製品の薄物化や軽量化が進んだため、単価が前年を下回り前年比△0.8%となった。利益面は、主原材料価格および運送費の高止まりによるコスト増加要因があったものの、製品価格の改定および合理化施策が一定の成果を収めるとともに、エネルギー価格の低下もコスト削減に寄与し、増益となった。
海外では、フィリピンに設立したDynapac Packaging Technology (Philippines) Inc.が2015年2月から、またベトナムで2拠点目となるDynapac (Haiphong) Co.,Ltd.が8月から本格稼働しており、海外事業の販売金 額は約62.3億円(売上構成比13.5%)となった。
セグメント別の業績は、包装材関連事業は売上高が前年比△0.7%の489億9,000万円、セグメント利益同+9.9%の6億9,800万円、不動産賃貸事業は売上高が同△6.2%の4億100万円、セグメント利益は同+109.1%の2億7,300万円。
次期は、3月に稼働予定のデジタルオンデマンド印刷機により、顧客ニーズの多様化に応えるだけでなく、新たな市場を創出する提案力強化につなげていく。海外では、東南アジア市場での拡販戦略を継続し、特にベトナムでは、生産力強化のスケジュールを前倒しして需要の伸長への対応を図る。
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/7号」より