王子ホールディングスは、子会社を通じてマレーシアの段ボールメーカー、Dazun Paper Industrial Company Sdn. Bhd.(以下Dazun社)の発行済株式の100%を取得する。マレーシアの王子HD子会社、GS Paper & Packaging Sdn Bhd(王子HD75%、丸紅25%出資)と、HPI Resources Bhd(王子HD100%出資)が50%ずつ取得する。
王子グループは成長戦略の重点的施策として海外事業の拡大を掲げ、その中で生活産業資材については、経済成長著しい東南アジア・インド・オセアニア地域でパッケージング事業を積極的に展開、同地域での事業拠点数は、現在34ヵ所に拡大している。
マレーシアでの王子グループのパッケージング拠点は9ヵ所で、そのうち段ボール製造販売拠点は、北部地区(ペナン近郊)2ヵ所、中部地区(クアラルンプール近郊)2ヵ所、南部地区(ジョホールバル近郊)2ヵ所の計6ヵ所。今回のDazun社は中部(セランゴール州)に工場があるので、今後は北部2、中部3、南部2の体制となる。中部地区は、マレーシアで最も段ボール消費量が多く、競争が激しいエリア。王子は、Dazun社を取得することで供給体制を強化して事業基盤を固める考え。また将来的には、Dazun社既存工場敷地内の遊休地を活用した設備増強も視野に入れ、さらなるシュアアップを目指す。
王子HDは、「マレーシアおよび東南アジア・インド・オセアニア域内で連携して最適な販売・供給体制を構築するとともに、未進出国への進出および既存事業の補完事業(紙器、ラベル印刷加工、軟包装など)の拡大を推進する」と、今後の抱負を語っている。
<Dazun社の概要>
〔設立〕1989年10月
〔事業〕段ボール製造販売
〔従業員〕約180名
〔売上高〕▽2013年4,800万MYR(13億円)▽14年5,200万円MYR(14億円)
〔総資産〕▽13年4,600万MYR(12億円)▽14年4,400万円MYR(12億円)
株式会社 紙業タイムス社 「Future3/14¥号」より