製紙・木材産業の国際業界団体、国際森林製紙団体協議会(=ICFPA)が創設した、紙パルプ・森林科学分野の若手研究者を対象とする表彰制度「Blue Sky Young Researcher and Innovation Award」の第1回目で、王子ホールディングスの酒井紅氏、森林研究・整備機構森林総合研究所の藤澤秀次氏、ブラジルのEsthevan Gasparotto氏の3名が最優秀研究者に選出された。このほど、ドイツ・ベルリンで開催されたICFPA国際CEO円卓会議で表彰式が執り行われた。
3名の受賞テーマは次の通り。
○酒井紅氏…「リン酸化法によるセルロースナノファイバー製造」
○藤澤秀次氏…「生体適合性を有するナノセルロース/ポリマー複合マイクロ粒子のエマルションテンプレート合成」
○Esthevan Gasparotto氏…「森林モニタリング測定の最先端技術について」
酒井氏、藤澤氏の研究テーマはともにセルロースナノファイバー(=CNF)に関するものであり、CNFへの期待が世界的に高いことを伺わせた。表彰式では受賞者による記念講演が行われ、両氏の講演では欧州などの製紙・木材企業から活発な質問があったほか、CNFへの期待についてコメントが多数あった。
株式会社 紙業タイムス社 「Future7/10号」より