国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟で行われた材料曝露実験試料向けの梱包・保管材として採用された共同印刷(株)の酸素吸収フィルム「オキシキャッチ」が宇宙曝露実験の完了に伴い、今年3月に地上回収され、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機(JAXA)の実験チームによる検証の結果、その能力を発揮して低酸素状態を維持したと高く評価された。「オキシキャッチ」は酸素吸収に水分が不要で低湿度環境でも使用できる点と、フィルム形状のために粉末が飛び散らない点が、ISS船内での使用に適していると、2015年8月の打ち上げ前後の約3ヵ月間と、2017年3月の回収運用前後の約3週間にわたって使用された。その間、酸素が試料に与える影響を防ぐことが求められたが、ISS船内およびJAXA筑波宇宙センターで開封と検証の結果、機能を充分に発揮して低酸素状態を維持し、酸化による試料の状態変化を防いだことが評価されている。
PJ web newsより