三菱製紙グループの北上ハイテクペーパーではこのほど、パルプ製造部原質課の千葉利秋氏と感材製造部感材製造課の小瀧慎也氏が、「平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」で、創意工夫功労者賞を受賞した。両氏の受賞テーマと内容は次記の通り。
■「ストーカー式ボイラ用火格子の改良」(パルプ製造部原質課動力係・千葉利秋)…ストーカー式ボイラの炉内に使用している火格子の焼損対策に取り組んだ。燃焼空気が入りやすいスリット入りの火格子を作り、炉内燃料が燃焼しにくい部分にこの火格子を使うことで、激しく燃焼する部分のコントロールを可能にし、焼損火格子の大幅削減が図れた。 1回のSDで31個の火格子購入費用を削減でき、効果金額は年間439万円。
■「生産性向上を目的としたリーラー枠替え不良の改善」(感材製造部感材製造課RC3係・小瀧慎也)…紙製造工程で紙を巻取りにする装置「リーラー」の枠(コア)替え動作時に、枠替え不良が発生していたため、発生原因を特定し、コアに貼るテープ位置のずれ、ニップロールのニップタイミング・圧力・ゴム材質を変更して枠替え不良を改善した。これにより、枠替え不良が原因の損紙発生量は3,932kgから0kgに、6ヵ月当たりの停機時間は82時間から0時間になった。効果金額は1,200万円/6ヵ月。
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/11号」より