＝紙パの第1四半期＝

　紙パ関連各社の2020年3月期第1四半期決算（19年4～6月）の発表が始まった。今号より順不同で紹介していく。以下、数値は連結ベース、単位100万円、（　）内は対前年同期増減率。

●王子ホールディングス

〔第1四半期〕

　売上高 375,510 （△1.0％）

　営業益 24,147 （△12.5％）

　経常益 23,516 （△15.7％）

　当期益 12,003 （△30.6％）

〔通期予想〕

　売上高 1,600,000 （＋3.2％）

　営業益 110,000 （△0.2％）

　経常益   110,000 （△7.1％）

　当期益   60,000 （＋15.4％）

　国内事業で価格修正効果があったが、海外事業のパルプ市況軟化などにより売上高全体は微減。営業利益も海外事業の減益によりマイナス。海外売上高比率は、前年同期を0.4ポイント下回り31.4％。王子製紙春日井工場の火災による災害損失22億円が発生し、当期純利益は大幅減益。

○生活産業資材…売上高は前年同期比＋1.6％、営業利益は価格修正効果により同＋25.3％。国内販売量は、段原紙・段ボールは増加、白板紙・包装用紙は減少、紙おむつは、子供用はほぼ前年並みだったが大人用は減少。家庭紙は前出火災の影響で減少。

○機能材…売上高は前年同期比△4.2％、営業利益は原燃料価格高騰で同△22.7％。国内販売量は、特殊紙は電子部品・半導体向けが低調で販売量が減少、感熱紙は前年並み。輸出は中国・韓国経済の減速などにより特殊紙が減少。

○資源環境ビジネス…売上高は前年同期比△3.6％、営業利益は同△23.4％。

○印刷情報メディア…売上高は前年同期比△2.9％、営業利益は価格修正効果などにより同＋161.5％。

●レンゴー

〔第1四半期〕

　売上高 168,549 （＋5.6％）

　営業益 10,906 （＋21.2％）

　経常益 11,768 （＋20.5％）

　当期益 7,991 （＋21.6％）

〔通期予想〕

　売上高 700,000 （＋7.2％）

　営業益 35,000 （＋38.4％）

　経常益 37,000 （＋34.8％）

　当期益 25,000 （＋45.7％）

　製品価格改定や連結子会社の増加に伴い増収となり、利益面でも、原燃料価格の上昇や固定費の増加はあるものの、製品価格の改定が寄与し増益となった。

○板紙・紙加工関連事業…売上高は前年同期比＋7.4％、営業利益は同＋34.1％。連結子会社の増加や製品価格の改定により増収増益。

○軟包装関連事業…売上高は前年同期比＋3.5％、営業利益は同＋29.0％。製品価格改定や販売量の増加、生産性向上により増収増益。

○重包装関連事業…売上高は前年同期比△5.5％、営業利益は同△24.6％。樹脂製品の販売量減少などにより減収減益。

○海外関連事業…売上高は前年同期比＋5.8％、営業利益は同△12.1％。連結子会社増加で増収も、中国の需要低迷などで減益。

○その他の事業…売上高は前年同期比＋0.6％、営業利益は運送事業の採算悪化などにより同△17.4％。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/26号」より