大日本印刷(=DNP)はこのほど、リサイクルに適したモノマテリアルでありながら、高級感のあるメタリック調の意匠を実現したラミネートチューブを開発した。
ラミネートチューブなどのパッケージでメタリックな輝きを表現するには、色調表現の輝度を高める必要があり、従来はPE(ポリエチレン)フィルムに異素材のアルミ箔やアルミ蒸着PET(ポリエチレンテレフタラート)フィルムを積層して製造していた。それに対し、PEフィルムとアルミ蒸着PEフィルムを積層したパッケージは、モノマテリアルなのでリサイクル適性に優れるが、一般的な加工技術では輝度感が薄れ、メタリック調の輝きが損なわれるという課題があった。
この課題に対しDNPは、PE樹脂の選定とアルミ蒸着、フィルム積層方法に工夫を加えることで、モノマテリアルでありながら、高級感のあるメタリック調の意匠を実現したもの。ヘアケアやボディケア製品をはじめ高級イメージの製品に最適で、すでに東南アジアの大手ブランドから、ラミネートチューブ容器向けの“メタリックモノマテリアルシート”として採用され始めている。
DNPは今後、東南アジア市場に加え、欧州や米国、アジア諸国や日本国内で販売活動を強化していく。パーソナルケアや化粧品、食品、ホームケア、工業分野を中心に、2022年度10億円の売上を目指す。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/7号」より