アルミレス紙パックやセルロースナノファイバー(=CNF)など、日本製紙が開発する環境配慮型製品や新素材の採用が拡がっている。
まず、紙パックでは、環境配慮型紙パック『ノンアルミフジ』が、伊藤園の飲料製品で追加採用された。今春から5品目増えて計8品目となる。
今回採用されたのは、「充実野菜朱衣にんじんミックス」、「ブルーベリーmix」、「ザクロmix」、「ごくごく飲める毎日1杯の青汁」(すっきり無糖)、「同」(まろやか豆乳)の5種類。ノンアルミフジパックは、アルミ箔を使用した紙容器と同等のバリア性を持ち、常温流通と長期保存を可能にした紙容器。アルミ箔を使用していないため、一般的な牛乳パックと同様にリサイクルできる。
またCNFでは、MARVELOUS(北海道旭川市)と旭川工業高等専門学校が共同開発したシャンプー・トリートメントブランド「ririQ(リリック)」に、江津工場(島根県江津市)が製造する『セレンピア』が採用された。
「ririQ」は、旭川高専で行われている「エンジニアリングデザイン」という授業にMARVELOUSが協力し、産学連携で開発されたブランド。「ririQ」製品への『セレンピア』の提供は、北海道新聞社と、北海道に営業・生産拠点を持つ日本製紙の地域ネットワークを生かしたマッチング支援により実現した。製品は、MARVELOUSの特許技術である発酵ナノオイルと『セレンピア』により、高い保湿力と髪ツヤ・手触りのよさを実現、2回のweb限定販売でシャンプー・トリートメント350セットを即日完売した。
採用された『セレンピア』は、江津工場が食品添加物として製造・販売しているカルボキシメチルセルロース(CMC)の実績をもとに開発されたCNF。持続可能な管理が行われている森林などから得られたセルロースが主原料であり、生分解性も有している。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/3号」より