＝5月決算企業の第1四半期＝

　岡山製紙と小津産業は、2022年5月期第1四半期決算（21年6～8月）を発表した。以下、単位100万円、％表記は対前年同期比。

■岡山製紙（非連結）

〔第1四半期〕

　売上高 2,536 （＋10.6％）

　営業益 235 （＋27.2％）

　経常益 261 （＋23.6％）

　当期益 181 （＋23.7％）

〔通期予想〕

　売上高 9,800 （＋4.2 ％）

　営業益 570 （△30.9％）

　経常益 620 （△30.4％）

　当期益 434 （△29.6％）

　国内経済活動の持ち直しの動きは鈍く、段ボール原紙を中心とした板紙の需要も伸び悩む中、板紙輸出の数量を増やし、生産効率の維持と売上、利益の確保に努めた。一方、原料の古紙は、発生減少や輸出増加により需給が引き締まりつつあり、また、主燃料であるLNGの価格は上昇傾向にあるが、1Qは想定の範囲内に収まった。セグメント別の状況は次の通り。

○板紙事業…輸出などで販売量が＋16.0％となったことなどにより、売上高＋11.7％、セグメント利益＋28.1％。

○美粧段ボール事業…青果物、通信機器関連品が比較的順調だったことに加え、前期に導入したインクジェットデジタルプリンター製品拡販の効果もあり、売上高＋4.9％、セグメント利益＋9.6％。

　通期予想は7月公表の前回予想から変更なし。

■小津産業（連結）

〔第1四半期〕

　売上高 2,739 （－）

　営業益 251 （＋14.1％）

　経常益 292 （＋9.4％）

　当期益 252 （＋31.8％）

〔通期予想〕

　売上高 10,600 （－）

　営業益 700 （△19.4％）

　経常益 750 （△21.1％）

　当期益 520 （△28.2％）

　連結子会社アズフィット（家庭紙・日用雑貨）の株式の80％を、2月2日付でセンコーグループホールディングスに売却したため、アズフィットが連結から外れ、その分売上高が減少している。アズフィットの前年同期売上高は7,042百万円。また、当1Qから「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、売上高に大きな影響が生じるため（同会計基準適用に伴う売上高減少額は1,056百万円）、前年同期比は未記載とした。

○不織布事業…売上高2,691百万円（前年同期比△709百万円）、セグメント利益245百万円（同＋60百万円）。エレクトロニクス分野は、販売水準は横ばい、利益面は微増。メディカル分野は、販売水準は横ばい、利益面は減少。コスメティック分野は販売水準、利益面ともに前年同期を上回った。グループ各社の状況は、小津（上海）貿易有限公司とディプロは販売水準、利益面ともに前年同期を下回り、日本プラントシーダーは販売水準、利益面ともに前年同期を上回った。

○家庭紙・日用雑貨事業…アズフィットが連結子会社から持分法適用会社へ変更したため、実績計上はなし。

○その他の事業（除菌関連、不動産賃貸）…売上高48百万円（前年同期比＋23百万円）、セグメント利益5百万円（同△7百万円）。

　通期予想は、8月公表の前回予想から売上高を修正した。修正額は△4,400百万円。前回予想では、「収益認識に関する会計基準」等適用前の会計基準で予想額を公表していたが、その後、同会計基準の影響額を算定した結果、前回予想を下回る見込みとなった。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future10/25号」より