凸版印刷は11月から、CO2排出量削減の一環として、同社の紙器包材基幹工場である相模原工場で、油性バイオマスインキと水性パックニスを組み合わせた印刷方式「エコラスター」による本格生産を開始した。
「エコラスター」は、凸版印刷が開発した環境対応のオフセット印刷技術。バイオマスインキを使用し、印刷工程ではUVランプが不要なため、一般的なUVオフセット印刷と比べ、インキ原料由来と印刷工程を合わせたCO2排出量が約34%削減可能。また、メタリックインキ以外は油性バイオマスインキを使用しているため、バイオマスマークと植物油インキマークを付与できる。これにより、プラスチックの代替素材としても活用される紙器包材において、ライフサイクル全体を通じた環境負荷をさらに低減できる。
相模原工場では、UVオフセット印刷からエコラスターへの切り替えによって年間約700t以上のCO2排出量削減が見込まれる。凸版印刷は今後、エコラスターを全国の紙器製造拠点へ展開し、年間約1,700t以上のCO2排出量削減を目指す。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/3号」より