王子ホールディングスは、減プラスチック素材として、セルロースを補強繊維とするセルロースマットを開発し、サンプル提供を開始した。すでに量産体制が整っている不織布の製造技術を応用して製造する。
このセルロースマットは、セルロース繊維とポリオレフィン系繊維が均一に分散されており、また、低密度で柔らかいため絞りのある立体的な形状にも成形でき、良好な樹脂含浸性もある。これを熱加工することで、プラスチックより変形に強く割れにくいセルロース樹脂成形体になる。王子が手がけるCNFシートなどの機能性素材を貼り合わせれば、剛性などの性能向上も可能だ。また、従来のポリプロピレン樹脂成形体と比べ、石油由来のプラスチック使用量を最大で70%削減できる。
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/17号」より