=5月決算企業の第3四半期=
岡山製紙と小津産業は、2022年5月期第3四半期決算(21年6月~22年2月)を発表した。以下、単位100万円、%表記は対前年同期比。
■岡山製紙(非連結)
〔第3四半期〕
売上高 7,411 (+8.2%)
営業益 517 (△7.8%)
経常益 577 (△5.9%)
当期益 398 (△3.7%)
〔通期予想〕
売上高 9,800 (+4.2 %)
営業益 570 (△30.9%)
経常益 620 (△30.4%)
当期益 434 (△29.6%)
新型コロナ拡大による景気悪化の影響が緩和され、板紙販売量が大きく増加した。一方、原料となる古紙は引き続き需給がタイトで仕入価格が上昇。また、主燃料LNGの単価は大きく上昇を続けている。セグメント別の状況は次の通り。
○板紙事業…売上高+8.4%、セグメント利益△8.1%。景気回復を受けて販売量が+8.9%と堅調に推移し増収となったものの、原燃料の価格高騰により減益。
○美粧段ボール事業…売上高+6.8%、セグメント損失△12百万円(前年同期比+4百万円)。通信機器関連品や前年導入したインクジェットデジタルプリンター製品の拡販効果もあり売上高は増加したが、設備投資による減価償却費の増加で赤字となった。
通期予想は2021年7月公表の予想から変更なし。
■小津産業(連結)
〔第3四半期〕
売上高 8,070 (-)
営業益 555 (△24.4%)
経常益 647 (△18.8%)
当期益 529 (+0.2%)
〔通期予想〕
売上高 10,600 (-)
営業益 700 (△19.4%)
経常益 750 (△21.1%)
当期益 520 (△28.2%)
アズフィット(家庭紙・日用雑貨子会社)の株式80%を昨春に売却し、同社が連結から外れたため、業績に変動が生じている。同社の前年同期業績は売上高19,472百万円、営業利益225百万円。また、当1Qから「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、前年とは会計処理が異なるため売上高が減少している。これらにより、売上高の前年同期比は未記載とした。
○不織布事業…売上高7,908百万円(前年同期比△2,500百万円)、セグメント利益514百万円(同+47百万円)。収益認識会計基準等の適用による売上高の減少額は3,003百万円。エレクトロニクス分野は、前年に需要が急増したマスク需要の反動減があるものの、通信機器関連、車載用電子部品、燃料電池向けの堅調と、東南アジアの工場稼働率向上により、利益は前年同期を上回った。メディカル分野は前年の需要増の反動で減益。コスメティック分野は増益。グループ各社の状況は、小津(上海)貿易有限公司とディプロは減益、日本プラントシーダーは増益。
○家庭紙・日用雑貨事業…アズフィットが連結子会社から持分法適用会社に変わったため実績計上はなし。
○その他の事業(除菌関連、不動産賃貸)…売上高161百万円(前年同期比+82百万円)、セグメント利益40百万円(同+2百万円)。
通期予想は、2021年10月公表の予想から変更なし。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/16号」より