日本製紙は、グローバル市場で液体用紙容器事業を拡大するため、オーストラリアに現地法人を設立する。
持続可能なパッケージへの転換が求められる中、オセアニア市場でも紙容器の需要増加が期待されている。日本製紙はオセアニア進出に当たり、3月に液体用紙容器の世界的リーディングカンパニー、Elopak ASAとオセアニア地域でのライセンス契約を締結、また液体紙容器充填機の国内最大手である四国化工機と、同地域の充填機総代理店契約を締結している。今回の現地法人設立により、Elopakの『Pure-Pak』と日本製紙『NP-PAK』の紙容器、および四国化工機の充填機をオセアニア地域で販売する体制が整った。
【現地法人の概要】▽商号:Nippon Paper Liquid Package Australia Pty. Ltd.▽所在地:ビクトリア州メルボルン市▽設立:2022年6月(予定)▽資本金:50万豪㌦(日本製紙100%出資)▽事業内容:オセアニアにおける液体用紙容器および充填機の輸入、並びに卸売販売
欧州最大の電池学会に出展
日本製紙は、6月13~15日にドイツのマインツで開催される欧州最大の電池学会「Advanced Automotive Battery Conference Europe」(=国際先進自動車用電池会議欧州大会、AABC)に出展し、独自開発したリチウムイオン電池用カルボキシメチルセルロース(=CMC)「サンローズ MACシリーズ」を紹介する。自動車・電池メーカー各社のエンジニアが集うAABCで、MACシリーズの製品価値と実績をアピールし、自動車の電動化が急速に進む欧州市場での採用、拡販につなげる。
「サンローズ MACシリーズ」は、未溶解ゲル粒子のサイズが小さいことが大きな特徴で、塗料分野で問題となるストリークやピンホールの発生を大幅に低減する。リチウムイオン電池の負極に使用される塗料として、世界のEV車やリチウムイオン電池業界で高い評価を得ている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/20号」より