=紙パ企業の2022年5月期=
岡山製紙と小津産業は、2022年5月期決算(21年6月~22年5月)を発表した。以下、単位100万円、%表記は対前年度比。
■岡山製紙(非連結)
〔2022年5月期〕
売上高 10,084 (+7.3%)
営業益 687 (△16.6%)
経常益 755 (△15.2%)
当期益 591 (△4.2%)
〔2023年5月期予想〕
売上高 10,600 (+5.1%)
営業益 600 (△12.8%)
経常益 670 (△11.3%)
当期益 470 (△20.5%)
段ボール原紙ほか板紙の国内販売量は前年から大きく回復。また、原料古紙や主燃料であるLNGなどの価格高騰に対応するため、板紙製品の価格改定の浸透に努めた。セグメント別の状況は次の通り。
○板紙事業…売上高+7.0%、セグメント利益△17.6%。板紙需要の持ち直しを受けて販売量が+6.3%と堅調に推移し増収となったものの、原燃料の価格高騰により減益。
○美粧段ボール事業…売上高+9.0%、セグメント損失△12百万円(前年度比+12百万円)。通信機器関連品の堅調ほか、前年導入したIJデジタルプリンター製品の拡販効果もあり、売上高は増加したが、設備投資による減価償却費の増加で赤字となった。
■小津産業(連結)
〔2022年5月期〕
売上高 10,553 (-)
営業益 604 (△30.4%)
経常益 707 (△25.5%)
当期益 557 (△23.0%)
〔2023年5月期予想〕
売上高 10,300 (△2.4%)
営業益 500 (△17.3%)
経常益 540 (△23.7%)
当期益 370 (△33.6%)
アズフィット(家庭紙・日用雑貨子会社)の株式80%を昨春売却し、同社が連結から外れたため、業績に変動が生じている。同社の前年度業績は売上高19,472百万円、営業利益225百万円。また、当1Qから「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、前年とは会計処理が異なる。これに伴い、売上高が不織布事業で3,870百万円減少している。このため、売上高の前年度比は記載していない。
○不織布事業…売上高10,340百万円(前年度比△3,970百万円)、セグメント利益550百万円(同△29百万円)。エレクトロニクス分野は、前年に需要が急増したマスクの反動減があるものの、通信機器関連、車載用電子部品などが堅調だったほか、東南アジアの工場稼働率も堅調に推移し、利益面は増加。メディカル分野の利益は微増。コスメティック分野は増益。グループ各社の状況は、小津(上海)貿易有限公司とディプロは減益、日本プラントシーダーは増益。
○家庭紙・日用雑貨事業…アズフィットが持分法適用会社に変わったため実績計上はなし。
○その他の事業(除菌関連、不動産賃貸)…売上高212百万円(前年度比+73百万円)、セグメント利益52百万円(同△7百万円)。
株式会社 紙業タイムス社 「Future8/15号」より