日本製紙連合会は、6月のパルプ・パルプ材速報と5月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（6月）
　製紙パルプ生産量は△6.3％の52.7万tで2ヵ月ぶりの減少となった。このうちBKPは△11.1％の39.7万tで2ヵ月ぶりの減少、UKPは＋22.1％の8.7万tで16ヵ月連続の増加。
　製紙パルプ販売は＋19.3％の8.8万tで22ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋18.3％の6.6万tで21ヵ月連続の増加。UKPは＋25.7％の2.0万tで5ヵ月連続増。
　在庫は前月比△7.5％の12.0万tで2ヵ月ぶりの減少、前年同月比は△16.7％で17ヵ月連続の減少。このうちBKPは前月比△14.5％の8.0万tで2ヵ月ぶりの減少、前年同月比は△21.0％で17ヵ月連続の減少。UKPは前月比＋13.4％の3.3万tで3ヵ月連続の増加、前年同月比は△6.4％で4ヵ月連続減。
■パルプ材速報（6月）
　パルプ材消費は、パルプの対前年比生産減を受けて△5.8％の99.9万tとなり、2ヵ月ぶりに減少。2020年7月以来の100万t割れとなった。うち針葉樹は＋0.2％の34.1万tと、微増ながら2ヵ月連続の増加。広葉樹は△8.6％の65.9万tで2ヵ月ぶりの減少。
　集荷は＋11.0％の122.6万tで2ヵ月連続の増加だが、数量的には120万t台とやや低い水準。このうち、国産は△2.7％の35.0万tで7ヵ月連続の減少となったが、前月よりはやや増加した。国産の内訳は、針葉樹が＋0.9％の27.6万t、広葉樹が△14.4％の7.4万t。輸入は＋17.7％の87.7万tと2ヵ月連続の増加となったが、前年同月が低水準であったことが影響している。輸入の内訳は針葉樹が＋23.1％の15.1万t、広葉樹が＋16.6％の72.5万t。針葉樹は国産、輸入ともに堅調だが、広葉樹は国産、輸入あわせて80万tを切る低水準。
　在庫は141.2万tで、前月比＋17.8％と2ヵ月ぶりに増加。消費が大幅に低下したため在庫は前月から増加した。前年同月比は△4.0％で24ヵ月連続の減少。維持月数は1.2ヵ月で適正水準。
■古紙需給（5月）
　古紙入荷は△0.4％の130.1万tで4ヵ月連続の減少。内訳は、段ボール古紙が＋2.1％の762万tで3ヵ月連続の増加となったほかは、雑誌古紙が△3.0％の18.9万t、新聞古紙は△6.7％の18.7万tで10ヵ月連続減、上級古紙は＋1.2％の12.9万tだった。
　消費は、△1.0％の134.5万tで3ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙が△0.9％の77.6万t、新聞古紙が△1.6％の20.2万t、雑誌古紙が△1.5％の19.5万t、上級古紙が＋3.0％の13.8万t。
　在庫は51.2万tで、前月比△7.9％、前年同月比△11.0％となり、例年と比べると依然低水準。輸出は△19.3％の19.2万tで20ヵ月連続の減少。ベトナム、台湾、韓国が主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future8/15号」より