日本製紙連合会は、9月のパルプ・パルプ材速報と8月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（9月）
　製紙パルプ生産量は＋2.5％の66.9万tで2ヵ月連続の増加となった。このうちBKPは△0.0％（△191t）の53.4万tで2ヵ月ぶりの減少、UKPは＋15.2％の9.1万tで19ヵ月連続増。
　製紙パルプ販売は＋29.7％の10.1万tで25ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋37.0％の7.9万tで24ヵ月連続増。UKPは＋4.3％の2.0万tで3ヵ月ぶりの増加。
　在庫は15.1万tで、前月比＋3.9％、前年同月比＋6.3％となり、ともに3ヵ月連続増。このうちBKPは11.4万tで、前月比＋2.9％、前年同月比＋7.2％と、ともに3ヵ月連続増。UKPは3.1万t、前月比は＋6.4％で3ヵ月ぶりの増加、前年同月比は＋5.2％で2ヵ月ぶりの増加。
■パルプ材速報（9月）
　パルプ材消費は、パルプの対前年比生産増を受けて＋1.1％の127.6万tとなり、2ヵ月連続の増加。うち、広葉樹は△1.9％の88.1万tとマイナスに転じたが、針葉樹はUKP生産の伸びに支えられ、＋8.3％の39.5万tで5ヵ月連続プラス。
　集荷は＋5.4％の121.7万tで3ヵ月ぶりの増加となったが、前年の低レベルによるところが大きい。このうち、国産は△3.4％の32.4万tで、年初来、先月を除き前年を下回る集荷となっている。内訳は針葉樹が△0.7％の25.3万t、広葉樹が△11.9％の7.1万t。輸入は＋9.0％の89.4万tで3ヵ月ぶりの増加。輸入の内訳は、針葉樹が△1.1％の11.8万t、広葉樹が＋10.7％の77.6万t。針葉樹の集荷は、国産が伸び悩む中、年初来比較的好調だった輸入材が前月から11万t台と低迷、2ヵ月連続の減少となった一方、広葉樹は3ヵ月ぶりに増加。
　在庫は120.7万t、前月比は△6.5％で2ヵ月連続減、前年同月比は△7.3％で27ヵ月連続減。消費に対して集荷が低水準だったため、数量では前月より8万t減少。維持月数は1.0ヵ月で前月より0.1ポイント低下。
■古紙需給（8月）
　古紙入荷は＋4.9％の133.4万tで3ヵ月連続の増加。内訳は、段ボール古紙が＋10.9％の82.8万tで6ヵ月連続増、新聞古紙が△5.1％の18.0万tで13ヵ月連続減、雑誌古紙は△3.9％の17.0万t、上級古紙は△1.0％の12.1万tだった。
　消費は＋3.7％の130.0万tで6ヵ月ぶりの増加。品種別では、段ボール古紙が＋9.6％の77.5万t、新聞古紙が△5.5％の19.2万t、雑誌古紙が△5.0％の17.0万t、上級古紙が△0.8％の12.7万t。
　在庫は50.3万tで、前月比＋7.2％、前年同月比＋2.9％となったが、例年と比べると依然低水準。輸出は△37.0％の13.7万tで23ヵ月連続の減少。ベトナム、韓国、台湾が主な輸出先となっている。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future11/14号」より