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紙の業界ニュース

2023/03/22

決 算

=紙パの第3四半期③=
 前号に続き、紙パ関連各社の2023年3月期第3四半期(22年4~12月)決算を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記は特に記載がない限り対前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。
【紙流通】
■KPPグループHD
〔第3四半期〕
 売上高    493,068    (+20.2%)
 営業益    17,394    (+190.1%)
 経常益    16,248    (+154.7%)
 当期益    13,196    (+143.7%)
〔通期予想〕
 売上高    650,000    (+15.4%)
 営業益    21,000    (+123.9%)
 経常益    18,500     (+109.2%)
 当期益    15,000     (+100.1%)
 国内拠点・海外拠点ともに、コロナ禍の影響が大きかった前年から回復して増収増益となった。
○北東アジア…売上高+7.4%、営業利益△1.6%。日本は、紙分野はグラフィック用紙の販売量が減少したが価格修正で増収。板紙分野は、段ボール原紙の販売量は減少、紙器用板紙は販売量・売上高ともに増加。古紙は販売量・売上高ともに大きく伸長。中国は販売量・売上高ともに前年割れ。
○欧州/南米…売上高+34.5%、営業利益+305.2%。欧州事業は各種イベントの復活やタイトな需給関係によって、業績が前年を大きく上回った。ペーパー事業は価格修正の影響で需要が減少傾向だが、パッケージ事業、ビジュアルコミュニケーション事業が堅調に推移。
○アジアパシフィック…売上高+31.8%、営業利益+157.9%。豪州は買収効果と市況好転で好調。東南アジアは、シンガポールでの投資案件が業績に貢献、既存事業は価格競争が厳しいが事業再編で営業利益の改善が進んでいる。
○不動産賃貸事業…売上高△5.5%、営業利益+18.7%。
 通期予想は、2022年11月公表の業績予想から変更なし。
■共同紙販ホールディングス
〔第3四半期〕
 売上高     12,191    (+25.8%)
 営業益     15    〈△54〉
 経常益     43    〈△45〉
 当期益     16    〈△67〉
〔通期予想〕
 売上高     16,000    (+13.6%)
 営業益     80    (20倍)
 経常益     100    (+626.7%)
 当期益     60    (△65.1%)
 市況動向を丁寧に説明しながら適正価格販売に注力し、グループ全体で収益改善に取り組んでいる。セグメント別売上高は、洋紙卸売事業が+25.8%の12,123百万円、物流事業が+4.5%の223百万円、不動産賃貸事業が+41.9%の82百万円。通期予想は、2022年5月発表の業績予想から変更なし。
■平和紙業
〔第3四半期〕
 売上高    11,851    (+3.0%)
 営業益    79    (△31.9%)
 経常益    130    (+17.7%)
 当期益    818    (約11.7倍)
〔通期予想〕
 売上高    17,000     (+8.8%)
 営業益    72     (△55.5%)
 経常益    130    (△2.7%)
 当期益    874    (+901.6%)
 営業活動の強化や商品リニューアルへの投資、SNSなどを活用した新規顧客層への販売促進と情報収集、価格改定により、和洋紙卸売業が増収となった。利益面では、固定資産売却に伴い特別利益11億33百万円を計上した。
○和洋紙卸売業…売上高+2.9%、営業利益△29.5%。ファンシーペーパーは出版、商業印刷物用途が緩やかに回復して売上高は+5.5%。ファインボードは化粧品・食品などの高級パッケージ向けが徐々に回復し売上高は+6.0%。高級印刷紙は出版物や製袋、紙製品用途が増加し売上高+7.4%。ベーシックペーパーは商業印刷物、出版、紙製品用途が減少し売上高は△4.8%。技術紙は偽造防止用途や合成紙、耐水撥水性機能紙が堅調に推移し、売上高は+2.4%。その他(家庭紙、紙加工品、製紙関連資材等)は売上高+6.6%。
○不動産賃貸業…売上高△46.1%、営業利益△46.6%。
 通期予想は2022年5月公表の業績予想から変更なし。
■セキ
〔第3四半期〕
 売上高    8,446    (+4.7%)
 営業益    125    (+187.8%)
 経常益    256    (+10.9%)
 当期益    230    (+23.1%)
〔通期予想〕
 売上高    11,470     (+2.7%)
 営業益    240     (+26.6%)
 経常益    382     (△9.6%)
 当期益    257     (△20.7%)
○印刷関連事業…売上高+6.6%、営業利益+114.5%。BPO事業の推進やデジタルマーケティング分野の強化により増収増益。
○洋紙・板紙販売関連事業…売上高+1.1%、営業損失△16百万円(前年同期比+9百万円)。印刷業者からの用紙受注は回復傾向。価格改定を推進中。
○出版・広告代理関連事業…売上高+3.5%、営業損失△21百万円(前年同期比+1百万円)。
○美術館関連事業…売上高+8.8%、営業損失△15百万円(前年同期比+4百万円)。
○カタログ販売関連事業…売上高△3.9%、営業利益△2.7%。
 通期予想は2022年5月公表の業績予想から変更なし。
 

株式会社 紙業タイムス社 「Future3/20号」より

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