日本製紙連合会は、3月のパルプ・パルプ材速報と2月の古紙需給統計を発表した。以下、％表記は特に記載がない限り前年同月比。
■パルプ速報（3月）
　製紙パルプ生産量は＋1.1％の69.4万tで6ヵ月ぶりの増加となった。このうちBKPは＋3.2％の56.4万tで7ヵ月ぶりの増加、UKPは△8.7％の9.1万tで2ヵ月連続の減少。
　製紙パルプ販売は＋5.3％の10.6万tで31ヵ月連続の増加。このうちBKPは＋17.4％の8.4万tで30ヵ月連続の増加。UKPは△27.5％の1.9万tで6ヵ月連続の減少。
　在庫は15.3万tとなり、前月比は＋3.5％で4ヵ月連続の増加、前年同月比は＋25.6％で9ヵ月連続の増加。このうちBKPは10.3万t、前月比は＋3.7％で3ヵ月連続の増加、前年同月比は＋17.6％で9ヵ月連続の増加。UKPは4.4万t、前月比は＋2.8％で4ヵ月連続の増加、前年同月比は＋58.0％で7ヵ月連続の増加。
■パルプ材速報（3月）
　パルプ材消費は、パルプの対前年生産増を受けて＋1.5％の132.5万tとなり、6ヵ月ぶりに増加に転じた。うち、針葉樹は△1.6％の39.7万tで3ヵ月ぶりに減少、広葉樹は＋2.8％の92.8万tで7ヵ月ぶりの増加。
　集荷は＋4.2％の144.7万tで2ヵ月ぶりに増加となった。このうち国産は＋0.1％の35.1万t、針葉樹が27.0万tと久しぶりの27万t台となり、＋0.4％で2ヵ月連続の増加。広葉樹は△1.0％の8.1万tだった。輸入も＋5.7％の109.6万tとなり、2ヵ月ぶりに増加した。うち、針葉樹は数量的には12.7万tで前月と同程度だが、前年同月が高水準だったため△28.4％の大幅減。一方広葉樹は、＋12.7％の96.9万tとなり、2018年8月以来の90万t台。
　在庫は122.1万t、前月比は＋10.7％で3ヵ月ぶりに前月を上回り、前年同月比も＋1.2％で33ヵ月ぶりに増加に転じた。維持月数も1.0ヵ月となり、前月より増加した。
■古紙需給（2月）
　古紙入荷は、△1.8％の116.3万tで4ヵ月連続の減少となった。内訳は、段ボール古紙が△0.7％の68.8万tで3ヵ月連続の減少、新聞古紙が△1.5％の16.6万tで19ヵ月連続の減少、雑誌古紙は△10.8％の14.7万t、上級古紙は＋3.4％の12.8万tだった。
　消費は△8.0％の114.8万tで4ヵ月連続の減少。品種別では、段ボール古紙が△6.3％の67.8万t、新聞古紙が△12.3％の16.2万t、雑誌古紙が△17.2％の14.9万t、上級古紙が＋0.4％の12.5万t。
　在庫は60.0万tで前月比＋2.6％、前年同月比＋19.6％となった。輸出は＋7.3％の16.8万tで2ヵ月連続の増加。ベトナム、台湾、インドネシア、韓国が主な輸出先。
 

株式会社　紙業タイムス社　「Future5/22号」より