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紙の業界ニュース

2023/05/31

決 算

=紙パの2023年3月期②=
 前号に続き、紙パ関連各社の2023年3月期(22年4月~23年3月)決算を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記は特に記載がない限り対前年度比、〈 〉内は前年度の実績値。
【製紙】
■日本製紙
〔2023年3月期〕
 売上高    1,152,645    (+10.3%)
 営業益    △26,855    〈12,090〉
 経常益    △24,530    〈14,490〉
 当期益    △50,406    〈1,990〉
〔2024年3月期予想〕
 売上高    1,230,000    (+6.7%)
 営業益    24,000    〈△26,855〉
 経常益    18,000    〈△24,530〉
 当期益    15,000    〈△50,406〉
 主に生活関連事業での売上増や、価格修正により増収となった。一方、増収効果を上回る原燃料価格の高騰や円安で損益は赤字。ただし、営業損失は3Qを底として4Qは大きく改善されている。なお、Opal社のグラフィック用紙事業撤退に係る減損損失19,705百万円の計上などにより、当期純損失は赤字幅が膨らんでいる。
○紙・板紙事業…売上高+5.9%、営業損失△29,221百万円(前年度比+23,646百万円)。価格修正により増収となったが、国内販売量は、新聞用紙、印刷・情報用紙が減少、板紙もわずかに前年を下回った。
○生活関連事業…売上高+13.9%、営業損失△7,818百万円(同△12,588百万円)。家庭紙は長尺トイレ紙やペーパータオルの好調に加えて宿泊向けなどが回復し、販売量がわずかに増加。液体用紙容器の販売量も増加。溶解パルプと海外事業は価格修正などにより増収。
○エネルギー事業…売上高+56.9%、営業損失△1,734百万円(同△3,320百万円)。電力価格の上昇や勇払のバイオマス専焼発電設備の運転開始などにより増収。
○木材・建材・土木建設関連事業…売上高+6.8%、営業利益+16.8%。
 2024年3月期は、グラフィック用紙の生産体制再編や石炭使用量削減などのコストダウンに加え、価格修正が通期で寄与するため黒字転換を見込んだ。ただし、本格的な業績回復は下半期以降と想定。
■大王製紙
〔2023年3月期〕
 売上高    646,213    (+5.5%)
 営業益    △21,441    〈37,569〉
 経常益    △24,050    〈37,696〉
 当期益    △34,705    〈23,721〉
〔2024年3月期予想〕
 売上高    700,000    (+8.3%)
 営業益     18,000    〈△21,441〉
 経常益     9,000    〈△24,050〉
 当期益    4,000    〈△34,705〉
 資源価格の上昇や円安で製造コストが大幅に膨らんだ。2023年度以降は、価格改定効果がフルで業績に寄与するほか、固定費の削減効果も見込んでいる。
○紙・板紙…売上高+6.0%、セグメント損失△12,407百万円(前年度比△34,735百万円)。需要は、板紙・段ボールは比較的堅調だったが、新聞用紙、グラフィック用紙は減少。販売金額はいずれも価格改定により増加。損益は製造コストの上昇分を増収で補えず赤字化。
○ホーム&パーソナルケア…売上高+5.1%、セグメント損失△12,570百万円(同△24,494百万円)。国内事業は、衛生用紙の販売量・金額が減少し、マスクの需要減もあって販売量・金額ともに減少。海外事業は販売金額が増加。全体では海外事業の価格改定や為替の影響で増収となったが、損益は内外ともにコストアップで赤字化。
○その他…売上高+4.6%、セグメント利益+6.2%。
 2024年3月期は、軸足を紙・板紙事業からホーム&パーソナルケア事業にシフトしつつ、両セグメントで構造改革を進めるほか、海外売上高の構成比を高めていく。
■北越コーポレーション
〔2023年3月期〕
 売上高    301,204    (+15.1%)
 営業益    17,288    (△15.5%)
 経常益    11,471    (△61.1%)
 当期益    8,325    (△60.7%)
〔2024年3月期予想〕
 売上高    310,000    (+2.9%)
 営業益    11,000    (△36.4%)
 経常益    14,000    (+22.0%)
 当期益    9,000    (+8.1%)
 価格改定と輸出価格上昇で増収となったが、原燃料価格高騰で営業益は減益。持分法適用関連会社である大王製紙の決算報告に基づき、持分法による投資損失8,609百万円を営業外費用に計上したことなどにより、経常益と当期益の減益幅が大きくなっている。
○紙パルプ事業…売上高279,109百万円(前年度比+39,106百万円)、営業利益16,092百万円(同△3,148百万円)。洋紙は価格改定で増収となり、下期には販売量も伸びた。板紙も価格改定で増収となり、数量面でも前年を上回った。利益は、原燃料価格高騰で減益。
○パッケージング・紙加工事業…売上高13,740百万円(同+130百万円)、営業損失△3百万円(同+68百万円)。中国のゼロコロナ政策の影響はあったが、国内の受注増加と価格改定により増収増益。
○その他…売上高8,355百万円(同+350百万円)、営業利益694百万円(同△65百万円)。主に木材事業で外部受注が増加し増収となったが、運送・倉庫業のコストアップで減益。
 2024年3月期は、価格改定効果が期を通じて寄与すると見込んだ。
■中越パルプ工業
〔2023年3月期〕
 売上高    105,668    (+17.3%)
 営業益    2,594    (+10.3%)
 経常益    3,397    (+10.4%)
 当期益    3,050    (+140.5%)
〔2024年3月期予想〕
 売上高    109,000    (+3.2%)
 営業益    3,200    (+23.3%)
 経常益    3,600    (+5.9%)
 当期益    2,600    (△14.8%)
 製品価格の改定や販売強化、安定操業に取り組んだことにより、増収増益となった。
○紙・パルプ製造事業…売上高+19.1%、営業利益+19.9%。新聞用紙は販売量が減少し、金額は価格改定が寄与したものの数量減を補完するには至らず。印刷用紙は、国内販売量は減少し輸出量は前年並。販売金額は価格改定が寄与して増加。包装用紙は、販売量は前年割れも価格改定で金額は増加。特殊紙・板紙・加工品、パルプは販売量・金額ともに増加。
○発電事業…売上高+13.8%、営業利益+12.5%。
○その他…売上高△13.7%、営業利益△59.3%。文具事業の事業整理や原燃料高により減収減益。
 2024年3月期は、適正価格の維持、製造工程の効率向上、安定操業による製造コスト圧縮により、収益基盤の強化を図る。
【製紙関連】
■リンテック
〔2023年3月期〕
 売上高    284,603    (+10.8%)
 営業益    13,796    (△36.1%)
 経常益    15,602    (△31.3%)
 当期益 11,512(△30.8%)
〔2024年3月期予想〕
 売上高    290,000    (+1.9%)
 営業益    13,500    (△2.1%)
 経常益    13,500    (△13.5%)
 当期益    9,500    (△17.5%)
○印刷材・産業工材関連…売上高+30.9%、営業益+115.4%。印刷・情報材事業部門では、シール・ラベル用粘着製品が国内では低調も、物流や医薬関連が堅調。海外では米国での買収効果で大きく伸長したほか、ASEAN地域でも堅調。産業工材事業部門は、国内・海外でウインドーフィルムなどが堅調。
○電子・光学関連…売上高△14.6%、営業益△35.0%。アドバンストマテリアルズ事業部門では、半導体関連粘着テープや積層セラミックコンデンサ関連テープは低調。オプティカル材事業部門は、車載用タッチパネルは伸長も、光学ディスプレイ関連粘着製品は低調。
○洋紙・加工材関連…売上高+0.6%、営業損失△1,688百万円(前年度比△2,659百万円)。洋紙事業部門では、耐油耐水紙や学童向け色画用紙が堅調。加工材事業部門では、炭素繊維複合材料用工程紙は順調も、電子材料用剥離紙や光学関連製品用剥離フィルムが低調。
 

株式会社 紙業タイムス社 「Future5/29号」より

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