東京洋紙同業会(清家義雄理事長)は5月15日、都内において2022年度定時総会を開催した。冒頭、登壇した清家理事長は次のように挨拶。
「22年度は、終わってみれば、価格修正に明け暮れた1年だった。価格修正そのほか諸々の影響もあったのだろうが、昨年度の東洋同の払出し実績を確認したところ、洋紙は96%、板紙はほぼ100%で、トータルで97%。19年度比でみると、洋紙で81%、板紙で99%と、トータル84%でまだまだ需要はコロナ前に戻り切れていない。
足元4~5月は荷動きが活発というわけではなく、コロナが5類に移行したことから、先行き回復が見込める状況にあるが、製紙連の内需予測をみても、今年度は概ね前年度比5%ダウン程度と予測される。このように販売需要がマイナス傾向にある中、22年度は価格修正が概ね順調に進められ、また在庫の差益などもあったと思うが、今年度はそうした差益もなく、需要が伸びる要因もない中で、一番大事になってくるのは価格の維持になろう。足元の販売が現状の内需と位置づけ、その内需をどうやって的確に捉えていくか、価格を維持してやっていくかが、重要になってくる」と述べた。
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/5号」より