KPPグループホールディングス(=KPP-GH)は、七十七銀行とポジティブ・インパクト・ファイナンス(=PIF)契約を締結し、運転資金として15億円の融資を受けた(期間:5年)。KPP-GHとしては、初めてのPIFによる資金調達となる。
PIFは、SDGsの達成に向けて、環境問題への取組みや社会課題の解決、経済的な持続可能性を考慮した融資の仕組み。七十七銀行は、KPP-GHがSDGsの達成に与えるポジティブな影響を定量的かつ定性的に評価し、その成果を継続的にモニタリングしていく。
融資に当たっては、KPP-GHの連結子会社、鳴海屋紙商事(仙台市)の「仙台七夕吹き流し再生プロジェクト」をもとにKPI(重要業績評価指標)を設定するなど、まちづくり・地域経済活性化への取組みが、地域社会への奉仕を行是とする七十七銀行から評価された。鳴海屋紙商事は、例年200万人以上が訪れる東北三大祭りのひとつ「仙台七夕」において、制作した七夕飾りを回収し、再生紙として蘇らせる活動を行っている。再生紙は仙台市の児童・生徒達の卒業証書に使われ、一連の過程を紹介する講演会を行うなど教育活動にも貢献している。
そのほか、紙製人工芝の開発や、紙製クリアホルダー、紙製フェイスカバー、減プラ対応カトラリーなどの「グリーンプロダクト」の開発・流通も、KPPグループのポジティブインパクトとして評価された。
株式会社 紙業タイムス社 「Future10/28号」より