大王製紙と北越コーポレーションはこのほど、チップ船の相互活用を開始した。
両社は5月に戦略的業務提携基本契約を締結し、「原材料購買」「製品物流」「生産技術」について協業を開始した。7月には「製品物流」の協業として、大王製紙が北越コーポレーション私有コンテナの活用に向け、輸送テストを実施するなど、具体的な取組みを進めている。今回のチップ船相互活用もその一環で、両社は今後も協議を重ね、あらゆる取組みを検討していく。
今回のチップ船相互活用では、北越コーポレーションがベトナムでのチップ調達に当たり、大王製紙が運用する木材チップ専用船「VANGUARDIA(ヴァンガルディア)」を活用。ヴァンガルディアは9月28日、4万tの木材チップを積んでベトナムを出発し、10月8日、新潟東港に到着した。今後は、北越のチップ船を大王製紙が使用することも含め、両社の協力体制を深化させていく。
両社は現在、「原材料購買」の協業として、チップの安定調達や在庫適正化、コスト低減などを目的に協議を進めている。今後は、今回のような船の相互融通のほか、両社の最適配船など、環境負荷低減に向けた取組みも検討していく。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/4号」より