=2026年3月期第1四半期①=
紙パ関連各社の2026年3月期第1四半期決算(25年4~6月)の発表が始まった。順不同で紹介していく。以下、連結ベース、単位100万円、%表記は対前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。
【製紙】
■王子ホールディングス
〔第1四半期〕
売上高 457,442 (+4.4%)
営業益 3,703 (△74.5%)
経常益 △3,554 〈24,390〉
当期益 △5,157 〈17,719〉
〔通期予想〕
売上高 1,900,000 (+2.7%)
営業益 75,000 (+10.8%)
経常益 60,000 (△12.5%)
当期益 65,000 (+40.8%)
営業益は、海外でのパルプ市況悪化や、原燃料価格・物流費・人件費の上昇により減益。経常益の赤字化は為替差損の発生も影響。当期益は、株式売却益を特別利益に計上した一方、ニュージーランドでの段ボール原紙事業撤退決定に伴う事業構造改善費用を特別損失に計上したことなどが影響。
○生活産業資材…売上高+9.8%、営業利益△94.2%。国内事業の段ボール、大人用紙おむつは増収だったが、子ども用紙おむつは昨秋の国内事業撤退により減収。海外事業はサステナブルパッケージング事業、段ボールいずれも増収となったが、原燃料価格上昇により減益。
○機能材…売上高△3.6%、営業利益△30.9%。国内事業は減収減益。海外事業は、売上高は前年並み、利益は減益。
○資源環境ビジネス…売上高△0.1%、営業利益△65.4%。国内のパルプ事業は減収減益。海外はPan Pac 社の稼働再開で増収となったが、パルプ市況悪化で利益は減益。
○印刷情報メディア…売上高△4.9%、営業損失△3億円(前年同期比△21億円)。国内は需要減少と原材料価格上昇で減収減益。海外は江蘇王子製紙の生産効率向上により増収増益。
通期予想は、5月公表の業績予想から変更なし。
■日本製紙
〔第1四半期〕
売上高 292,629 (+2.0%)
営業益 5,485 (+32.6%)
経常益 5,551 (+9.9%)
当期益 1,905 〈△1,089〉
〔通期予想〕
売上高 1,205,000 (+1.9%)
営業益 34,000 (+72.5%)
経常益 26,000 (+67.7%)
当期益 12,000 (+164.4%)
売上高は、2024年度に稼働したクレシア宮城工場の売上高が寄与して増収。営業利益は、Opal社メアリーベール工場での操業効率改善や固定費削減などにより増益。
○紙・板紙事業…売上高△2.6%、営業損失△920百万円(前年同期比△3,286百万円)。洋紙は、他社の事業撤退などもあり国内販売量が増加。一方、輸出は減少。板紙の国内販売量は減少。
○生活関連事業…売上高+7.8%、営業利益3,016百万円(前年同期比+5,009百万円)。家庭紙はクレシア宮城工場の稼働などにより増収。液体用紙容器の販売量は前年並み。溶解パルプは販売量が増加し増収。海外事業も増収。
○エネルギー事業…売上高△7.5%、営業利益+43.6%。
○木材・建材・土木建設関連事業…売上高+6.5%、営業利益+39.1%。
通期予想は、5月公表の業績予想から変更なし。
■大王製紙
〔第1四半期〕
売上高 158,233 (△4.8%)
営業益 2,098 (+6.8%)
経常益 144 (△93.0%)
当期益 335 〈△1,083〉
〔通期予想〕
売上高 670,000 (+0.2%)
営業益 22,000 (+124.3%)
経常益 14,000 (+209.0%)
当期益 5,000 〈△11,197〉
紙・板紙の販売減やホーム&パーソナルケア海外事業での流通在庫圧縮、為替換算の影響により減収となった。営業益は価格改定の浸透や為替影響を含む原燃料価格の下落で増益となったが、経常益は為替差損益の影響で減益。当期益は、在外子会社株式の売却損失見込額が減少し増益。
○紙・板紙…売上高△3.7%、セグメント利益+59.3%。新聞用紙は競争環境の変化により販売量・売上高が増加。洋紙は販売量・売上高ともに減少。包装用紙も需要弱く販売量・売上高ともに減少。板紙・段ボールは内需低迷で販売量は前年並み、売上高は減少。
○ホーム&パーソナルケア…売上高△4.5%、セグメント損失△207百万円(前年同期比△328百万円)。国内事業は、衛生用紙、紙加工品、ペットケアいずれも増収。海外事業はベビー用紙おむつの販売減やブラジルレアル安の影響で減収。
○その他…売上高△29.3%、セグメント利益△50.5%。
通期予想は、5月公表の業績予想から変更なし。
■北越コーポレーション
〔第1四半期〕
売上高 72,354 (△2.5%)
営業益 3,261 (+6.7%)
経常益 3,603 (△8.5%)
当期益 2,186 (△7.5%)
〔通期予想〕
売上高 303,000 (△0.9%)
営業益 18,000 (△8.8%)
経常益 21,000 (+11.9%)
当期益 15,000 (△3.4%)
○紙パルプ事業…売上高△3.4%、営業利益+10.3%。洋紙販売量の減少と輸出の販売価格下落などにより減収。利益は、海外子会社でのパルプ販売価格が上昇し増益。
○パッケージング・紙加工事業…売上高+7.0%、営業利益+36.3%。液体容器の価格改定および販売量の増加などにより増収増益。
○その他…売上高+6.3%、営業利益△4.6%。主に木材事業で外部受注が増加し増収となったが、物流費の高騰などにより減益。
通期予想は、5月公表の業績予想から変更なし。
■三菱製紙
〔第1四半期〕
売上高 39,461 (△12.3%)
営業益 △1,221 〈△70〉
経常益 △1,093 〈354〉
当期益 △1,316 〈△23〉
〔通期予想〕
売上高 180,000 (+2.3%)
営業益 8,000 (+75.2%)
経常益 8,000 (+75.9%)
当期益 3,500 (△19.4%)
販売減により、利益全段階で損失計上となった。今後、国内事業では各セグメントで販売量の拡大や生産集約により挽回を図る。ドイツ事業は要員削減に目途を付け、体制再編を進めている。
○機能商品事業…売上高△13.8%、営業利益△97.0%。感熱紙、ノーカーボン紙、PPC用紙は販売量・金額ともに減少。イメージング関連製品は販売量・金額ともに増加。機能材関連製品の販売金額は、ガラス繊維不織布、化粧板原紙、テープ原紙は前年並み、耐熱プレスボードは増加、水処理膜基材、蓄電デバイス用セパレータは減少。ドイツ事業は販売量・金額ともに減少。
○紙素材事業…売上高△11.7%、営業損失△1,218百万円(前年同期比△358百万円)。印刷用紙は需要減少により、包装紙は輸出減少により、また市販パルプは海外市況悪化に伴い輸出を減らしたため、いずれも販売金額が減少。
通期予想は、5月公表の業績予想から変更なし。







