=2026年3月期決算②=
前号に続き紙パ関連各社の2026年3月期決算(2025年4月~26年3月)を紹介する。今以下、連結ベース、単位100万円、%表記は対前年度比、〈 〉内は前年度の実績値。
【製紙】
■王子ホールディングス
〔2026年3月期〕
売上高 1,861,709 (+0.7%)
営業益 34,582 (△48.9%)
経常益 40,529 (△40.9%)
当期益 55,582 (+20.4%)
〔2027年3月期予想〕
売上高 1,940,000 (+4.2%)
営業益 60,000 (+73.5%)
経常益 45,000 (+11.0%)
当期益 35,000 (△37.0%)
売上高は、海外でのパルプ市況悪化はあったが、Walki社の買収効果などにより増収。営業益は、国内の販売減や海外でのパルプ市況悪化により減益。経常益は外貨建債権債務の評価替えによる為替差益の増加があったが、営業利益の減少や支払利息の増加により減益。当期益は、特別損失にOji Fibre Solutionsや王子ネピアで事業構造改善費用を計上したものの、賃貸不動産の売却益を計上したことなどにより増益。
○生活産業資材…売上高+2.8%、営業利益+7.5%。国内事業は、段ボール、大人用紙おむつ、家庭紙の価格修正効果はあったが、減販のほか、子ども用紙おむつの国内事業撤退(2024年9月)により減収。営業益は王子ネピアの生産体制再構築により増益。海外事業はWalki社買収などにより増収増益。
○機能材…売上高△0.2%、営業利益△12.6%。国内事業は、チューエツ売却の影響などにより減収となったが、価格修正やコストダウンなどにより増益。海外事業は増収減益。
○資源環境ビジネス…売上高△0.7%、営業利益△78.5%。国内ではエネルギー事業の販売電力増加などにより増収増益。海外はパルプ市況悪化などにより減収減益。
○印刷情報メディア…売上高△7.2%、営業利益△43.5%。国内は減収減益。海外は減収増益。
2027年3月期は、価格修正のフル効果や低収益事業の構造改革効果の発現などにより収益改善を見込む。当期益は、保有株式売却などの資産スリム化は継続するものの、特別利益が当期より減少する見通しのため、減益を見込んだ。
■日本製紙
〔2026年3月期〕
売上高 1,192,606 (+0.9%)
営業益 25,205 (+27.9%)
経常益 23,098 (+49.0%)
当期益 11,743 (+158.7%)
〔2027年3月期予想〕
売上高 1,220,000 (+2.3%)
営業益 25,000 (△0.8%)
経常益 18,000 (△22.1%)
当期益 10,000 (△14.8%)
売上高は、2024年度に稼働したクレシア宮城工場の売上高が寄与したことや、前期に実施されたNDP社のメンテナンス休転の影響が解消されたことにより増収。営業益は、NDP社が通常操業に戻ったことに加え、Opal社メアリーベール工場での操業効率改善が寄与して増益。
○紙・板紙事業…売上高△1.4%、営業利益△93.2%。洋紙の国内販売量は、他社の事業撤退もあり増加。一方、輸出は市況悪化の影響などにより減少。
○生活関連事業…売上高+5.3%、営業利益7,172百万円(前年同期比+13,309百万円)。家庭紙はクレシア宮城工場の稼働で増収。液体用紙容器の販売量は前年並み。機能性フィルムの販売量は増加。海外事業は増収。
○エネルギー事業…売上高△10.6%、営業利益△6.4%。
○木材・建材・土木建設関連事業…売上高△2.8%、営業利益+4.7%。
2027年3月期は、価格修正が通期で寄与する見通し。営業利益は中東情勢の影響として70億円の減益を織り込んだ。
■大王製紙
〔2026年3月期〕
売上高 666,770 (△0.3%)
営業益 24,032 (+145.0%)
経常益 21,339 (+371.0%)
当期益 8,886 〈△11,197〉
〔2027年3月期予想〕
売上高 680,000 (+2.0%)
営業益 24,000 (△0.1%)
経常益 17,000 (△20.3%)
当期益 12,000 (+35.0%)
売上高はホーム&パーソナルケア海外事業の構造改革などの影響で前期並みにとどまったが、営業・経常益は構造改革による固定費の削減に加え、ホーム&パーソナルケア国内事業の付加価値商品の伸長や価格改定、いわき大王製紙のボイラー再稼働などにより大幅増益。当期益は、これらに加え、特別損失に計上した事業構造改善費用および減損損失が前期と比べて減少したことなどにより大幅増益。
○紙・板紙…売上高△1.1%、セグメント利益+56.7%。新聞用紙は競争環境の変化により販売量・売上高が増加。洋紙は販売量・売上高ともに減少。包装・機能材は、販売量は減少したが売上高は前期並み。板紙・段ボールは、国内販売は力強さを欠くが中国・東南アジア向け輸出が増加し、販売量は前期並み、売上高は増加。
○ホーム&パーソナルケア…売上高+1.2%、セグメント利益8,077百万円(前年同期比+9,444百万円)。国内事業のうち、衛生用紙は販売量・売上高ともに増加、紙加工品は付加価値品の伸長などにより売上高が増加、ベビーケアは販売量・売上高ともに減少、フェミニンケアは販売量は減少したが売上高は前期並み、ペットケアは販売量・売上高ともに増加。海外事業は、構造改革により収益性は改善したが販売金額は減少。
○その他…売上高△9.8%、セグメント利益△15.0%。
なお2027年3月期は、紙・板紙事業は価格改定の浸透やコストダウン強化に取り組み、ホーム&パーソナルケア事業は価格改定の推進、付加価値商品の拡販、需要が堅調なカテゴリーを中心とした販売強化に取り組む。







