=紙パ各社の4~6月期決算③=
前号に続いて紙パ関連各社の4~6月期決算を順不同で紹介していく。以下、連結ベース、単位100万円、「%」や「+(プラス)」「△(マイナス)」の表記は対前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。非中核セグメントについては記載を省略。
【製紙関連】
■巴川コーポレーション
〔2026年4~6月期〕
売上高 10,107 (+18.5)
営業益 875 (+136.8)
経常益 893 (+96.3)
当期益 593 (+95.8)
〔2027年3月期予想〕
売上高 38,600 (+8.6)
営業益 1,600 (△1.1)
経常益 1,700 (△8.3)
当期益 700 (△25.9)
中東情勢の先行き不透明感から、半導体・ディスプレイ関連やトナー事業で前倒し発注があったほか、機能性不織布関連製品の売上げが大きく伸長、さらに円安による海外売上高の嵩上げもあり、売上高は二桁の増収。利益面では価格転嫁が寄与したほか、円安の追い風もあり、営業・経常・当期の各段階とも大幅な増益となった。
○トナー…売上高35億8,300万円(+22.0%)、営業利益3億6,500万円(+63.1%)で増収増益。
○半導体・ディスプレイ…売上高23億4,000万円(+29.1%)、営業利益4億2,400万円(+31.7%)で増収増益。
○機能性シート…売上高30億7,600万円(+8.9%)、営業利益1億3,700万円(前年は営業損失△1,100万円)。機能性不織布ユニットの特殊抄紙技術を活かした製品が売上げを伸ばしたほか、製品価格改定を進めたことなどにより増収増益。
27年3月期の業績予想に変更はなく、各段階の利益は減益となるが、引き続き高水準。
【紙流通】
■KPPグループホールディングス
〔2026年4~6月期〕
売上高 170,705 (+7.1)
営業益 1,591 (△6.8)
経常益 1,568 (+65.2)
当期益 1,012 (△21.5)
〔2027年3月期予想〕
売上高 710,000 (+9.2)
営業益 11,000 (+9.2)
経常益 6,500 (+5.3)
当期益 5,000 (△11.0)
各市場で製品の値上げを実施するとともに、事業ポートフォリオの転換を進めたほか、為替の円安基調もあり、売上高は増加。人件費や物流費の上昇などで営業段階は減益となったが、営業外収益の増加で経常利益は増益、一過性の事業構造改善費用を特損に計上したため、最終損益は減益。
○北東アジア…売上高725億8,300万円(+0.3%)、セグメント利益6億5,500万円(+1.3%)。国内のグラフィック用紙は減収減益、パッケージング用紙は増収増益、パルプ・古紙は減収減益。緊迫する中東情勢を背景に、値上げや一部で前倒し需要のあった化成品は大幅な増収増益。中国は堅調な板紙需要を背景に増収増益。
○欧州/米州…売上高は12.7%の802億6,400万円、営業利益は△61.6%の2億300万円で減収減益。
○アジアパシフィック…売上高は174億7,600万円(+13.7%)と増収も、人件費や物流費の増加で営業利益は△3.4%の4億9,600万円と減益。
27年3月期の業績は、5月時点の予想から変更していない
■日本紙パルプ商事
〔2026年4~6月期〕
売上高 156,281 (+8.0)
営業益 3,149 (+29.7)
経常益 3,524 (+35.4)
当期益 1,814 (+55.6)
〔2027年3月期予想〕
営業益 15,500 (+42.9)
経常益 15,000 (+37.8)
当期益 8,000 (+69.5)
売上高は「海外卸売」の+12.1%が寄与して増収。営業利益は「国内卸売」(+28.8%)と「製紙加工」(+23.0%)の高伸長が全体を牽引し、増益。
○国内卸売…売上高497億7,100万円(+3.3%)、経常利益15億6,300万円(+28.8%)。販売数量は紙で減少、板紙と機能性材料で増加。価格修正効果も加わり、増収増益。
○海外卸売…売上高871億9,200万円(+12.1%)、経常利益1億9,200万円(前年は△2億7,000万円の損失)。主要市場のうち「米国」の販売数量は前年並み、「欧州」は値上げ前の駆け込み需要のほか、フランスでの新規受注案件もあり、販売数量が回復。「オセアニア」は紙・板紙が減販も、補完的M&Aにより高付加価値製品の販売が増加。これらの要因に為替差益も加わり、増収増益。
○製紙加工…売上高は135億8,000万円(+7.5%)、経常利益19億2,500万円(+23.0%)。「段ボール」は、販売数量増に価格修正効果が加わり増収となったが、電力や副資材コストの高止まりで製造費用が増加。「再生家庭紙」は前期末にあった仮需の反動で減販も、価格修正の継続で金額は前年並み。
○環境原材料…売上高47億3,000万円(△7.1%)、経常利益2億8,400万円(△4.4%)。「古紙」は国内の発生減が続くが、販売は前年並み。「パルプ」は海外向け販売が増加。「総合リサイクル」は処理量が増え増販。「発電」は法定点検などの影響もあり、太陽光・木質バイオマスとも販売減となった。
27年3月期の業績は、5月の予想数値から変更なし。
■共同紙販ホールディングス
〔2026年4~6月期〕
売上高 4,062 (△4.6)
営業益 20 (+762.9)
経常益 35 (+82.5)
当期益 △47 〈7〉
〔2027年3月期予想〕
売上高 16,500 (+0.3)
営業益 70 〈△30〉
経常益 70 〈△2〉
当期益 65 (+72.0)
安定供給と適正価格を維持した販売に努め、利益率の改善に取り組んだ結果、微減収も各段階の利益は改善した。
○洋紙卸売…販売数量は前期と比較して減少し、売上高は40億3,800万円(△4.6%)。一方、利益率の改善により、セグメント利益は1億500万円(+25.9%)と増収。
○物流…売上高は+7.4%の7,800万円、セグメント利益は+50.4%の600万円。
通期業績予想の変更はない。
■平和紙業
〔2026年4~6月期〕
売上高 3,929 (+5.5)
営業益 △0 〈△23〉
経常益 48 (+634.7)
当期益 22 〈△9〉
〔2027年3月期予想〕
売上高 16,400 (+3.8)
営業益 157 (+57.9)
経常益 222 (+51.9)
当期益 155 (+97.1)
既存領域の再検証・再構築による収益基盤の強化と、需要拡大が見込まれる新分野への展開を推進した結果、売上高39億2,900万円(+5.5%)、営業益△45.4万円〈△2,363万円〉、経常益4,800万円(+634.7%)、最終益2,200万円〈△900万円〉と増収増益。
○和洋紙卸売…売上高は40億7,000万円(+5.2%)、営業益は91万円〈△2,600万円〉。情報伝達媒体のデジタルシフトに起因する需要減少が続く商業印刷物用途は、販売が低調に推移したものの、技術紙・機能紙分野、高級パッケージ用途での販売が堅調に推移。海外向け販売も、米国による相互関税の影響で一時減退した需要がアジア各地域で緩やかな回復基調を示し、販売は前年比プラス。
なお、平和紙業単体の品目別売上高(単位:100万円)は、ファンシーペーパー846(構成比22.8%/前年比+3.3%)、ファインボード484(同13.1%/同+12.8%)、高級印刷紙843(22.7%/△1.6%)、ベーシックペーパー893(24.1%/+1.3%)、技術紙600(16.2%/+16.8%)、その他41(1.1%/+24.7%)=合計3,710(100.0%/+4.9%)。
株紙会社紙業タイムス社 「Future9/21号」より







