日本製紙は、東日本大震災で被災し操業を停止していた勿来工場(福島県いわき市)と岩沼工場(宮城県岩沼市)で、一部設備の操業を再開した。
勿来工場では点検の結果、構内に津波の影響はほとんどなく、主要設備の塗工機も大きな被害はなかったが、バイオマスボイラーが損傷し稼働停止していた。そのため同社では、バイオマスボイラーの復旧に先駆けてディーゼル発電機を起動し、4月5日から感熱紙専用塗工機1台を再稼働させる(4月4日発表)。残る3台の塗工機についても、4月中旬を目途に順次操業再開する予定。 ただし、「資材調達困難などにより操業に支障を来す可能性もある」としている。
また岩沼工場も、ボイラーが損傷し停止していたが、抄紙機本体への被害は比較的軽微だった。4月第2週中にはボイラーを再稼働し、11日以降順次2台の新聞用紙生産設備の操業を再開する予定。
株式会社 紙業タイムス社 「Future 4/25号」より