㈱WHITEと大日本印刷(=DNP)は共同で、ダイレクトメールとして送れる紙製スマホVRゴーグル『Milbox POST』を開発、4月から販売を開始した。
『Milbox POST』は、折り畳んだ時のサイズが130㎜×182㎜で、郵便はがきと同等程度、厚みも1㎜(折畳時)なので、定形外郵便物として郵便ポストにそのまま投函できる。企業がDMとして郵送し、自宅で手軽にVR(Virtual Reality:仮想現実)のプロモーションコンテンツを体験してもらうといった活用方法のほか、飲料・食品・日用品などとセットで提供する”ベタ付け景品”、雑誌・DVDの付録などに最適なサイズとなっている。
VR元年と言われた2016年以降、手軽にVRコンテンツを体験できる方法として、スマートフォンを利用した簡易型VRゴーグルが開発され、商品の使用体験やブランドイメージの向上のため、企業がVRを活用するケースが増えている。その一方、ゴーグルの配布方法やコストがネックとなり、VRを活用した大規模なプロモーションが展開しにくいことが課題となっていた。
WHITEは、紙製スマホVRゴーグル『Milbox』シリーズを開発し、VR対応コンテンツの企画・制作を行うほか、2016年からはVRによる企業のマーケティング支援サービス「Milbox VR マーケティング」を開始。一方DNPは、VR映像の制作や、現実の世界に情報を重ねて表示するAR(Augmented Reality:拡張現実)技術を活用し、「DNP VR・AR活用ソリューション」サービスを提供しており、その一環として、VR・ARのコンテンツを手軽に体験できる紙製のVRゴーグルを製造している。
今回の『Milbox POST』は、定形外郵便物として安価に郵送できるのが最大の特長。また、ゴーグルの組み立ても簡単で、折り目に従って3ステップで完成する。ゴーグル本体に、VRコンテンツを再生したスマホを差し込むことで視聴できるようになっている。企業の利用方法としては、表面に宛名や使用方法などを記載し、裏面にプロモーション関連情報を記載すればDMなどに活用できる。DNPでは、3万個製造の場合で1個当たり185円(納期:25営業日)、5万個で同170円(25営業日)、10万個で同160円(30営業日)の価格設定で提供していく予定(色校正、パッケージデザイン、郵送関係の費用は別途)。また、VRコンテンツの制作費はプロモーションの目的、予算に応じて提案していくとしている(100万円~)。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/14号」より