日本製紙連合会は、5月のパルプ、パルプ材速報と4月の古紙需給統計を発表した（％表記は、特に記載がない限り前年同月比）。

■パルプ速報（5月）

　製紙パルプ生産量は△28.0％の49.2万tで10ヵ月連続減。このうち、BKPは△29.3％の40.2万tで9ヵ月連続減、UKPは△17.5％の5.6万tで2ヵ月ぶりの減少。

　製紙パルプ販売は△23.8％の6.1万tで5ヵ月連続の減少。うち、BKPは国内販売と輸出いずれも振るわず、△18.7％の4.6万tで10ヵ月連続減。UKPは△39.2％の1.3万tで2ヵ月ぶりの減少となった。在庫は、BKPが前月比△2.6％の13.8万tで2ヵ月連続の減少、前年同月比は＋47.6％で5ヵ月連続増。UKPは前月比△24.1％の2.8万tで2ヵ月ぶりの減少、前年同月比は＋15.1％で4ヵ月連続増となった。

■パルプ材速報（5月）

　パルプ材消費は、パルプ生産の前年割れを受け、△27.2％の93.8万tと8ヵ月連続の減少。うち針葉樹は△23.2％の30.2万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△29.0％の63.6万tで9ヵ月連続減。

　集荷は、△19.7％の109.9万tで9ヵ月連続の減少。このうち、国産は△10.8％の33.7万tで7ヵ月連続減。国産の内訳は、針葉樹が8ヵ月連続減で△8.4％の25.3万t、広葉樹は5ヵ月連続減で△17.4％の8.4万t。輸入は△23.1％の76.2万tで9ヵ月連続減。輸入の内訳は、針葉樹が△11.9％の11.2万tで2ヵ月ぶりの減少、広葉樹は△24.8％の65.1万tで9ヵ月連続減。国産・輸入ともに広葉樹の減少が大きい。

　在庫は、前月比＋15.2万tの187.2万tで2ヵ月連続の増加。前年同月比は＋5.6％。維持月数は前月から0.2ヵ月分増加し1.6ヵ月。

■古紙需給（4月）

　古紙入荷は△6.9％の136.7万tで7ヵ月連続の減少。うち新聞古紙は△13.1％の22.1万tで9ヵ月連続減、段ボール古紙は△5.8％の74.7万tで7ヵ月連続減となった。

　消費は、古紙配合率の高い新聞巻取紙や段ボール原紙の生産減が響き、△3.9％の133.2万tと15ヵ月連続減。在庫は△6.3％の69.0万t（前月比は＋5.2％）。輸出は、＋34.5％の33.7万tとなり6ヵ月連続の増加。最大の輸出先である中国向けの減少は続いているものの、ベトナムや台湾など東南アジア向けの段ボール古紙の輸出が増加したことが寄与した。

 

株式会社　紙業タイムス社　「Future7/20号」より