日本製紙連合会は、2月のパルプ・パルプ材速報と1月の古紙需給統計を発表した。%表記は特に記載がない限り、正体が前年同月比、斜体が2020年同月比。
■パルプ速報(2月)
製紙パルプ生産量は61.2万t、+5.3%で2ヵ月ぶりの増加となった(△6.3%)。このうちBKPは+6.8%の48.8万tで2ヵ月ぶりの増加(△7.4%)、UKPは+4.3%の8.8万tで12ヵ月連続の増加となった(+2.9%)。
製紙パルプ販売は+14.6%の9.1万tで18ヵ月連続の増加(+22.7%)。このうちBKPは+16.1%の6.8万tで17ヵ月連続の増加。UKPは+13.2%の2.2万tで3ヵ月ぶりの増加。
在庫は前月比+1.8%の13.2万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は△10.7%で13ヵ月連続の減少、20年同月比は△19.9%。このうちBKPは前月比+5.0%の9.6万tで2ヵ月連続の増加、前年同月比は△15.4%で13ヵ月連続減。UKPは前月比△7.0%の2.9万tで3ヵ月ぶりの減少、前年同月比は+5.1%で12ヵ月連続の増加。
■パルプ材速報(2月)
パルプ材消費は、パルプの生産増を受けて+5.6%と2ヵ月ぶりに増加となったが、数量的には116.8万tで、120万tを割る低水準(△5.7%)。うち針葉樹は△0.1%の36.9万t(△2.7%)、広葉樹は+8.5%の79.9万t(△7.0%)。
集荷は△7.5%の108.9万tで2ヵ月連続の減少(△10.8%)、前月に続き110万tを割る低水準だった。このうち、国産は△6.9%の29.7万tで3ヵ月連続の減少(△15.4%)。2020年の最低値をわずかに上回っただけの低水準。国産の内訳は、針葉樹が△6.8%の22.3万t、広葉樹が△7.2%の7.4万t。輸入は△7.7%の79.2万tで2ヵ月連続の減少(△9.0%)。2ヵ月連続で80万tを割り込んだ。輸入の内訳は、針葉樹が+41.1%の10.3万t、広葉樹が△12.2%の68.9万t。
在庫は前月比△6.9%の112.2万tで3ヵ月連続の減少。前年同月比は△17.1%で20ヵ月連続の減少、20年同月比は△30.9%の大幅減。特に輸入針葉樹が前年同月比△44.2%と激減した。
■古紙需給(1月)
古紙入荷は+0.9%の128.3万tで3ヵ月連続の増加。このうち、段ボール古紙は+5.3%の75.7万tで17ヵ月連続増となったが、新聞古紙は△8.4%の19.0万tで6ヵ月連続減、雑誌古紙(△3.6%、18.2万t)と上級古紙(△0.6%、12.1万t)も減少した。
消費は、板紙向けが+2.2%となったこともあり、+0.4%の128.9万tで2ヵ月連続の増加(+0.1%)。品種別では、段ボール古紙が+3.7%の75.2万t(+8.3%)、新聞古紙が△3.7%の19.9万t(△13.5%)、雑誌古紙が△6.2%の17.4万t(△3.5%)、上級古紙が△1.5%の12.7万t(△11.0%)。
在庫は56.3万tで前月比△1.1%、前年同月比△7.5%。例年と比べて依然低水準。輸出は△15.1%の14.0万tで16ヵ月連続の減少。台湾、ベトナム、韓国が主な輸出先となっている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future4/18号」より