特種東海製紙はこのほど、イタリアの特殊紙・紙製品メーカー FAVINI S.R.L.と、ファンシーペーパーの開発・生産・販売で協働し、新製品『TOKYO』を上市した。欧米やアジア市場で販売していく。
FAVINI は、欧州を中心にグローバルな販売網を構築している、歴史ある特殊紙メーカー。近年は古紙や植物廃棄物からのアップサイクル製品など、環境に配慮した紙の販売に力を入れている。
『TOKYO』は古紙由来パルプ40%以上配合の紙製品で、特種東海製紙の染色・エンボス技術やデザイン開発力と、FAVINIが持つ高級パッケージ用紙などのマーケティング力、営業力により生まれた。特種東海製紙の三島工場で製造し、“イタリアンスタイル、ジャパニーズクオリティ”の製品としてFAVINIが販売していく。
新東海製紙・島田工場のバイオマスボイラーを更新
特種東海製紙子会社の新東海製紙は、島田工場の10号バイオマスボイラーを廃棄し、新たなバイオマスボイラーを建設する。投資額は約125億円。稼働予定は2027年1月で、これにより化石燃料の使用量を減らし、CO2排出量とエネルギーコストの削減を図る。同事業は「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」への申請を予定している。なお、新ボイラーによる電力は自社工場での消費分に充て、外部への販売は計画していない。
《新ボイラーの概要》▽設置場所:島田工場構内▽設備能力:70t/h級(ボイラー発生蒸気量)▽燃料:木質バイオマス燃料等
『クラークケント-F』の古紙配合率を変更
特種東海製紙は、古紙パルプの調達難を受けて、12月生産分より『クラークケント-F』の古紙配合率を、現行の「30%以上」から「10%以上」に変更する。
株式会社 紙業タイムス社 「Future12/26号」より