=5月決算企業の第2四半期=
岡山製紙と小津産業は、2023年5月期第2四半期決算(22年6月~11月)を発表した。以下、単位100万円、%表記は対前年同期比。
■岡山製紙(非連結)
〔第2四半期〕
売上高 5,426 (+7.1%)
営業益 286 (△32.4%)
経常益 327 (△28.3%)
当期益 225 (△28.6%)
〔通期予想〕
売上高 10,600 (+5.1%)
営業益 600 (△12.8%)
経常益 670 (△11.3%)
当期益 470 (△20.5%)
ウィズコロナへの移行が進む中、国内景気は緩やかに持ち直し、段ボール原紙を中心とする板紙の需要も概ね堅調に推移した。一方利益面は、原料古紙および主燃料であるLNGの価格が上昇し、利益圧迫が見込まれたため製品価格改定の浸透に努めたが、コスト上昇分をカバーするには至らなかった。セグメント別の状況は次の通り。
○板紙事業…売上高+7.3%、セグメント利益△32.2%。得意先の構成の変化などにより販売量が△3.3%と減少したが、前期に実施した製品価格改定が一定程度浸透したことにより増収となった。利益は、原燃料価格の高騰により減益。
○美粧段ボール事業…売上高+5.6%、セグメント損失0百万円(前年同期はセグメント利益0百万円)。主力の青果物向けと通信機器関連品が比較的順調に推移したことに加え、インクジェットデジタルプリンター品の販売も拡大し、増収となった。しかし、原燃料および資材価格の高騰が利益を圧迫した。
通期予想は、原燃料高により利益面で厳しい状況にあるが、昨秋実施した価格改定が今後利益に寄与することを見込み、22年7月公表の業績予想から変更していない。
■小津産業
〔第2四半期〕
売上高 5,370 (△2.3%)
営業益 355 (△16.0%)
経常益 433 (△8.6%)
当期益 305 (△21.6%)
〔通期予想〕
売上高 10,300 (△2.4%)
営業益 500 (△17.3%)
経常益 540 (△23.7%)
当期益 370 (△33.6%)
○不織布事業…売上高△2.4%、セグメント利益△19.5%。エレクトロニクス分野は光学、製薬向けの需要が堅調に推移した一方、海外販売は円安の影響もあり、前年同期に比べて売上高は横ばいで、利益面は増加した。メディカル分野は、コロナ対策の衛生材料が堅調だったものの、マスク需要が減少したため、売上高、利益ともに前年同期を下回った。コスメティック分野は国内販売、東アジア向けともに低調で減収減益。除染関連は今期の採用実績がなく減収減益。グループ各社の状況を見ると、小津(上海)貿易有限公司は中国のゼロコロナ政策の影響はあったものの、主にエレクトロニクス分野の需要が堅調であったことから増収増益。ウエットティシュなどを製造販売するディプロは、原材料価格高騰の影響はあったが、前年の反動減から徐々に回復傾向を示し増収増益。アグリ分野の日本プラントシーダーは、国内販売、海外販売ともに低調で減収減益。
○その他の事業(除菌関連、不動産賃貸)…売上高+3.9%、セグメント利益+41.6%。
通期予想は、2022年7月公表の業績予想から変更なし。
株式会社 紙業タイムス社 「Future2/6号」より