日本製紙は、紙パックNP-PAK製品のラインアップに、1紙パック用として国内最軽量の原紙を用いた『LiterLyte』を開発し、10月から供給開始した。
『LiterLyte』は、日本製紙と米国子会社Nippon Dynawave Packagingが共同開発した原紙を使用した紙パック。強度と使いやすさを維持したまま、従来比で8%の軽量化を実現した。
バイオマス素材である紙容器のパルプ使用量を、さらに8%削減した環境性能が認められ、四国乳業と鹿児島県酪農乳業が牛乳パックに採用、10月から一般販売している。このほか、熊本県酪農業協同組合連合会をはじめ国内乳業メーカーで、試験的採用含め、検討が進んでいる。
GHG排出量を削減した雑誌本文用紙を発売
日本製紙はこのほど、雑誌本文用紙の新製品『N.Polaris43Mocha』(エヌ・ポラリス43モカ)を発売した。
同社の雑誌本文用紙(出版更用紙)は従来、機械パルプを高配合し、その特性によって、軽量で嵩高、インキの裏抜けが少ない高不透明度の紙となっている。しかし機械パルプは、化学パルプや古紙パルプに比べて製造時の消費エネルギーが大きく、GHG排出量が相対的に多くなるという課題があった。
『N.Polaris43Mocha』は、日本製紙の嵩高技術やインキ裏抜け防止技術を活用し、化学パルプを100%使用することにより、従来の出版更用紙に比べてライフサイクルGHG排出量を約20%削減した。同社は、今後も主力事業のグラフィック系用紙全体で、GHG排出量の少ない製品を開発し、既存製品についても順次、GHG排出量削減に取り組んでいくとしている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/6号」より