レンゴーはこのほど、国際的イニシアチブである Science Based Targets initiative(SBTi) から「1.5℃水準」のSBT認定を取得した。
SBTiは、UNGC(国連グローバル・コンパクト)、CDP(気候変動対策に関する情報開示を推進する機関投資家の連合体)、WRI(世界資源研究所)、WWF(世界自然保護基金)が共同で設立した国際的な機関。同機関では、企業が科学的根拠に基づいたGHG削減目標を設定するよう働きかけ、審査・認定を行っている。
今回のSBT認定取得は、2030年を目標とするレンゴーグループ全体の温室効果ガス(GHG)削減目標が、パリ協定の求めるGHG削減の目標(産業革命前からの気温上昇を1.5℃に抑える)と整合し、気候科学に基づく「共通基準」で評価・認定されたことを意味する。
なおプライム市場における国内製紙会社で、SBT認定を取得したのはレンゴーが初めて。同社は「今後もグループ全体で、石炭使用の全廃、バイオマスボイラの新設、太陽光発電設備の導入、設備更新による省エネの推進などを通じたGHG排出量削減に取り組んでいく」としている。
ちなみに認定を受けたレンゴーのGHG削減目標は次の通り。
■Scope1+2…2030年度に42%削減(2021年度比)※Scope1は事業者自らによるGHGの排出、同2は他社から供給されたエネルギーの利用に伴う間接的なGHGの排出
■Scope3 …「購入した製品・サービス」「Scope1、2に含まれない燃料およびエネルギー活動」「輸送、配送(上流)」「事業から出る廃棄物」について2030年度に25%削減(2021年度比)※Scope3は同1、2を除くサプライチェーン全体のGHG排出
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/15号」より