大日本印刷(=DNP)は4月13日、米国・サンフランシスコに「東京アニメセンター」初の海外拠点「Tokyo Anime Center in SAN FRANCISCO」を開設した。DNPグループは同拠点での活動を通じて、アニメ・マンガをはじめとする日本のコンテンツと海外のファンをつなぐ場を広げていく。
東京アニメセンターは、日本動画協会が2006年、日本のアニメ文化の情報発信やクリエイターの育成を目的に秋葉原UDXに開設したのがスタート。その後、DNPが出版社などとともに日本のコンテンツを国内外に発信する事業を推進する中で、自社の施設である「DNPプラザ」(東京・市ヶ谷)に東京アニメセンターを誘致、さらに21年、東京・渋谷の「渋谷モディ」へ移転し、リアルとバーチャルの融合による新しい体験価値を提供するアニメ文化の発信拠点として、日本動画協会とともに共同運営している。
日本のアニメ産業市場は2022年に前年比約+7%の2兆9,277億円で過去最高を更新し、そのうち海外向けは約50%を占め、特にアジア圏と北米市場の拡大が進んでいる。こうした動向を受けてDNPグループは、市場拡大が見込まれる北米でのコンテンツビジネスを加速させるため、サンフランシスコのジャパンタウンにTokyo Anime Center in SAN FRANCISCOを開設したもの。
Tokyo Anime Center in SAN FRANCISCOでは、アニメに関連したフォトブースやカプセルトイエリアを設置するほか、「東京アニメセンター in DNP PLAZA SHIBUYA」で実施する企画展を紹介し、展示作品の一部を公開する。また、DNPの技術を活かしたオリジナル商品の紹介を通じて、“日本発”のコンテンツサービスを展開していく。さらに、コンテンツ関連サービスの米国での検証や現地企業との協業を行う場として活用していく。
株式会社 紙業タイムス社 「Future5/13号」より