日本紙パルプ商事のグループ会社で再生家庭紙を製造するコアレックス信栄と、TOPPAN、J-オイルミルズの3社は、使用済み食用油の紙パックをリサイクルするシステムを構築した。4月から静岡県裾野市が全国で初めて、資源ごみとしての行政回収を開始する。
牛乳などの紙パックは洗って、開いて、乾かせば資源ごみとしてリサイクル可能だが、食用油の紙パックは、洗って油を取り除くのは排水への影響から推奨されていないうえ、作業負荷もあるためリサイクルルートに乗せるのは難しかった。
しかし3社のリサイクルシステムでは、「使いきって、たたんで、キャップ」をすれば、資源ごみとしてリサイクルできる。3社は今後、裾野市のような協力自治体を増やし、さまざまな液体用紙容器のリサイクルを広げたい考え。各社の役割は次の通り。
■コアレックス信栄…回収した使用済み食用油の紙パックを再資源化し、トイレットペーパーに再生。ミックスペーパーのリサイクルに係る市民などへの普及啓発の協力
■J-オイルミルズ…リサイクル適性評価への協力。リサイクル啓発活動の実施
■TOPPAN…食用油の紙パックのリサイクル適性の評価・実証試験の実施。リサイクルスキーム企画。J-オイルミルズと連携し、リサイクル啓発活動などの実施