=紙パの第3四半期=
前号の製紙関連に続き、今号では紙流通の第3四半期業績を紹介する(以下、連結ベース、単位100万円、%表記は対前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値)。
【紙流通】
■KPPグループホールディングス
〔第3四半期〕
売上高 482,323(△3.7%)
営業益 6,145(△29.8%)
経常益 3,513(△40.9%)
当期益 3,545(△28.4%)
〔通期予想〕
売上高 640,000(△4.5%)
営業益 10,000(△26.2%)
経常益 5,500(△43.4%)
当期益 5,000(△37.4%)
○北東アジア…売上高△6.0%、営業益△ 29.8%。国内の紙分野は、グラフィック用紙の販売量が減少し減収減益。板紙は飲料向け段ボール原紙が堅調に推移、輸出も増加し販売量・売上高・利益ともに増加。紙器用板紙はインバウンド需要もあり、数量・売上高ともに増加したが、販売品種の構成により利益は減少。
製紙原料は、販売量は前年並みも市況の低迷で売上高・利益とも減少。市販パルプは市況下落の影響で売上高・利益ともに減少。中国事業は、販売量は増加も市況軟化で売上高と営業益は減少。
○欧州/米州…売上高△1.5%、営業益△ 34.1 %。ペーパー事業は供給過多を背景に価格下落が続き減収減益。パッケージング事業は、ドイツ、イタリアの価格下落などから売上・利益とも前年並み。ビジュアルコミュニケーション事業は、今期買収したClub Groupe社やFortuna Digital社の業績貢献で、増収増益。
○アジアパシフィック…売上高△3.2%、営業益△14.1%。ペーパー事業は商印および板紙の需要伸びず減収減益。パッケージング事業は今期事業譲受したABL社の業績寄与もあり増収増益。ビジュアルコミュニケーション事業は増収増益。トレーディング事業は減収減益。
○不動産賃貸事業…売上高+0.6%、営業益+3.8%。
通期予想は、2025年11月に公表した業績予想から変更なし。
■日本紙パルプ商事
〔第3四半期〕
売上収益 442,941(+9.2%)
営業益 7,626(△33.6%)
経常益 7,446(△37.5%)
当期益 5,080(△27.2%)
〔通期予想〕
営業益 11,500(△23.7%)
経常益 10,500(△33.6%)
当期益 4,000(△47.2%)
○国内卸売…売上収益△4.6%、経常益△15.3 %。紙は構造的要因や定期雑誌の発行部数減などで販売量は減少。板紙は、段原紙が購買意欲の低迷や、工業製品向けの需要回復の遅れから販売量は減少。一方、白板紙は医薬品・化粧品向けが堅調、トレーディングカード用途は好調を継続し販売量の増加により、全体で販売量は前年並み。機能材料製品は新規取込みもあり前年並み。経常益は粗利の減少、販管費の増加で減益。
○海外卸売…売上収益+24.5 %、経常損失△955百万円(前年同期比△2,818百万円)。輸出は、中国はじめアジア向けの紙・板紙販売は減少。一方、ドイツ、フランス子会社5社が25年3月期4Qから連結業績に加わったほか、オセアニアでの補完的M&Aによる高付加価値品の販売増で増収。利益面は、ドイツ子会社の業績環境回復に想定以上の時間を要し、英国やオセアニアの販売価格の下落、為替差損の計上にもより減益。
○製紙加工…売上収益△0.5%、経常益+4.7%。段ボールは、販売量・金額とも減少。再生家庭紙は販売量・金額とも増加。
○環境原材料…売上収益△15.2%、経常益△86.1%。古紙事業は、国内では古紙発生減の継続や、関東地区3事業所譲渡で販売量は減少。米国は、東南アジア向け段ボール古紙が輸出減。パルプは、国内・海外とも市況軟化で販売減。木質バイオマス発電所向け燃料は販売減や仕入コストが高止まり。総合リサイクル事業は販売が前年並み、太陽光発電事業は販売減。
○不動産賃貸…売上収益△0.6%、経常益△1.5%。
通期予想は、2025年12月に公表した業績予想から変更なし。
■共同紙販ホールディングス
〔第3四半期〕
売上高 12,139(△3.1%)
営業益 △83〈△61〉
経常益 △54〈△23〉
当期益 △40〈△19〉
〔通期予想〕
売上高 16,300(△3.5%)
営業益 △85〈△10〉
経常益 △50〈+27〉
当期益 20(△28.6%)
デジタル化推進の加速により、紙需要全体の減少が厳しく、加えて仕入コストの高騰から損失を計上した。
○洋紙卸売事業…売上高△3.1%、セグメント利益△16.1%。イベントやインバウンド関連の用紙需要が堅調も、伝票・帳票類の情報用紙需要の減少が大きく影響し、販売量・売上高・利益は減少。
○不動産賃貸事業…賃貸マンション売却による賃貸収入の減少により、売上高△10.6%、セグメント利益△20.1%。
○物流事業…前年下期の紙加工設備の大規模修繕およびシステム更新を行った影響から販管費が増加し、売上高+3.2%、セグメント利益△19.3%。
通期予想は、2025年5月に公表した業績予想を修正した。修正額(単位100万円)は、売上高△700、営業益△145、経常益△130、当期益△30。伝票・帳票類といった情報用紙需要の減少や、紙需要の減少および仕入コストの高騰が大きく影響した。また、政策保有株式の見直しによる資本効率の向上を図るため、投資有価証券の一部を売却した。売却時期は26年1月で、投資有価証券売却益60百万円は投資有価証券売却益(特別利益)として計上する。
■平和紙業
〔第3四半期〕
売上高 11,603(△3.0%)
営業益 19(△76.1%)
経常益 101(△32.3%)
当期益 41(△49.1%)
〔通期予想〕
売上高 15,700(△2.1%)
営業益 69(△51.6%)
経常益 117(△43.3%)
当期益 51(△56.4%)
○和洋紙卸売業…売上高△3.0%、営業益△80.0%。情報伝達媒体のデジタルシフトによる構造的な需要縮減や物価上昇の継続による個人消費の冷え込み、中国および東南アジア市場の売上減により減収。品種別の売上高は次記の通り。ファンシーペーパーは、海外向け販売の伸び悩みから△0.7%。ファインボードは、高級パッケージや商印用途の伸び悩みから△3.8%。高級印刷紙は、販促用印刷物向けの販売減により△0.5%。ベーシックペーパーは、紙製品および商印用途の販売減で△3.0%。技術紙は、耐水撥水性機能紙や工業製品製造用紙の販売減も偽造防止用紙の販売堅調で+1.4%。その他(家庭紙、紙加工品、製紙関連資材等)は△10.9%。
○不動産賃貸業…既存物件における賃貸面積増加により、売上高+10.8%、営業益△57.8%。
通期予想は、2025年5月に公表した業績予想を修正した。修正額(単位100万円)は、売上高△700、営業益△93、経常益△108、当期益△86。情報伝達媒体のデジタルシフト進行に伴う構造的な需要縮減が想定を上回って推移したことに加え、米国の関税措置による影響もあり、中国および東南アジア市場における販売量が減少した結果、前回予想を下回る見通しとなった。







