ダイナパックは10年12月期決算を次の通り発表した（連結ベース。単位：100万円。カッコ内は前年同期比）。
〔10年12月期業績〕
　売上高 46,251 （▲1.5％）
　営業益 1,465 （＋147.9％）
　経常益 1,627 （＋110.3％）
　当期益 1,863 （－）
〔11年12月期業績予想〕
　売上高 47,000 （＋1.6％）
　営業益 1,500 （＋2.3％）
　経常益 1,650 （＋1.4％）
　当期益 1,300 （▲30.2％）
　当期の段ボール販売は、エアコンをはじめとした電機向けや飲料用などで出荷増があり、数量は前年比＋3.2％と増加したが、売上高は段ボール製品の軽量化や印刷紙器製品の減少によって微減となった。海外は、ベトナム・ハノイの現地法人をはじめ販売数量、金額ともに増加したが、円高のため日本円換算では微減だった。
　ダイナパックは７月１日付で製造・販売子会社４社を吸収合併し、主要７拠点を製販一体の事業所とした。この合併を機に拠点の再配置や固定費削減、原材料費の低減を進め、増益を確保している。最終損益も前期の▲３億7,000万円から黒字転換した。
　次期については、同社が掲げる「ビジョン2020」の実現に向けた革新活動を推進していく方針で、具体的には、まず国内既存事業では、顧客情報の一元化と地域密着型の拠点づくりを進めると同時に、商品力の向上によって販売競争力を高め、歩留りと労働生産性の改善も進める。海外事業は、日本企業の海外シフトの受け皿としてだけでなく、現地の国内需要の取り込みも図る。新規事業は“モノ”から“サービス”への転換により、店頭、最終消費地、廃棄、リサイクルまでの幅広い領域で、需要の創造に着手する。

株式会社　紙業タイムス社　「Future　3/7号」より