王子グループの機能材カンパニー、王子イメージングメディアはこのほど、特に静電気が発生しやすい低温・低湿環境下でも高い静電気防止効果を有する感熱紙を商品化した。
感熱紙は、一般的に摩擦などによって静電気が起きるが、特に低温・低湿の時に発生しやすい。その影響で感熱紙がプリンタの出口に貼り付いたり、場合によってはプリンタに搭載されているICチップを破損させてしまうこともある。最近では感熱プリンタの多用途化・小型化が進んでおり、屋外で使用される機会も多くなっていることから、幅広い環境で静電気防止効果を持つ感熱紙が求められている。
従来の静電気防止対策としては、紙中の水分を介して電気を通りやすくすることで防止効果を上げていたが、空気中の水分が少ないと十分な効果が得られないという問題があった。同社が今回開発した感熱紙は、空気中の水分が少ない低温・低湿環境下でも、紙に電気が通りやすい状態を保つ、全天候型の感熱紙となっている。
株式会社 紙業タイムス社 「Future11/26号」より