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紙の業界ニュース

2013/06/06

=紙パの3月期決算=

前号に続き、紙パ企業の2013年3月期決算(2012年4月~2013年3月)を紹介する。以下、連結業績、単位100万円、( )内は前年度比、〈 〉内は前年度の実績値。
【メーカー】
●リンテック
〔13年3月期業績〕
売上高 190,844 (△5.0%)
営業益 10,564 (△24.4%)
経常益 10,981 (△19.3%)
当期益 7,681 (△11.2%)
〔14年3月期予想〕
売上高 210,000 (+10.0%)
営業益 15,000 (+42.0%)
経常益 15,000 (+36.6%)
当期益 10,500 (+36.7%)
 昨年末までの円高や消費者マインドの冷え込みにより、減収減益となった。セグメント別に見ていくと、印刷材・産業工材関連は減収で営業利益は前年比5割超のマイナス。このうち印刷・情報材事業は国内外で印刷用粘着製品の需要が低迷、産業工材事業は価格競争の激化で太陽電池用バックシートのシェアを大きく落とした。電子・光学関連も売上高は微減で、営業利益は前年に比べ2割弱減少した。このうちアドバンストマテリアル事業は、スマホに使われるコートフィルム、半導体関連粘着製品などが伸びたが、パソコン用のコートフィルムは減少、オプティカル材事業の液晶関連粘着製品も国内向け薄型テレビ用が不振だった。洋紙・加工材関連は減収ながら営業利益は増益と健闘。このうち洋紙事業は、主力のカラー封筒用紙、高級印刷用紙、工業用特殊紙などがいずれも低調に推移したが、加工材事業はFPC用剥離紙がスマホ効果で好調だった。
 14年3月期の見通しは、円安により輸入コストの上昇が懸念されるものの、輸出環境の改善や米国の消費回復基調、新興国の安定成長が見込まれることから、強気の予想を立てている。
●中越パルプ工業
〔13年3月期業績〕
売上高 90,506 (△10.1%)
営業益 258 (△93.0%)
経常益 380 (△89.2%)
当期益 249 (△77.4%)
〔14年3月期予想〕
売上高 98,000 (+8.3%)
営業益 1,700 (+557.7%)
経常益 1,500 (+294.4%)
当期益 未定
 コスト削減対策「プラス30計画」の総仕上げに取り組むとともに、営業部門を組織強化して販売量の復元に取り組んだが、市況下落、期前半の輸入紙流入、減販の影響により収益は大幅に悪化した。品種別の販売状況を見ると、新聞用紙はロンドン五輪開催に伴うページ増などにより、数量・金額とも増加。印刷用紙は、年度後半の円安により需要動向に回復の兆しは見えたものの、全般的に需要低調で数量・金額ともに減少。包装用紙は拡販に努め前年並みの売上を確保。壁紙・カップ用原紙・板紙なども新規需要の開拓、拡販に努めた結果、前年並みの販売を確保した。
 14年3月期は、5ヵ年の中長期戦略プラン「ネクストステージ50」の取組みを開始(本誌前号10頁)、また社会貢献を通じたブランディング強化で企業価値を高める。なお当期純利益は、事業構造改革に伴う特別損失の見込額を合理的に見積もることができないことから、現段階では未定としている。
●特種東海製紙
〔13年3月期業績〕
売上高 75,564 (△2.7%)
営業益 4,169 (+27.4%)
経常益 4,208 (+5.5%)
当期益 2,468 〈前年度38〉
〔14年3月期予想〕
売上高 74,000 (△2.1%)
営業益 2,700 (△35.2%)
経常益 2,900 (△31.1%)
当期益 1,400 (△43.3%)
 段ボール原紙は、飲料関連の需要が堅調に推移したものの、その他一般需要が低迷し販売量は前年を下回った。クラフト紙も減販となった。特殊印刷用紙は、高級印刷用紙が一部で音楽業界向け需要を取り込み、需要家 の低価格志向にも応えた結果、販売量・金額ともに前年を上回った。ファンシーペーパーも話題の書籍に多数採用されたことなどにより、前年並みの販売量を確保。特殊機能紙も全般的に堅調な需要に支えられ、販売量・金額ともに前年比微増。ペーパータオル・トイレットペーパーは、販売量が堅調に推移したため価格競争などの減収要因をカバーし、増収を確保した。
 14年3月期は、第二次中期経営計画を着実に実行し継続的な収益確保に努めていく方針。
●巴川製紙所
〔13年3月期業績〕
売上高 34,722 (+0.1%)
営業益 529 (+78.2%)
経常益 324 (+14.7%)
当期益 224 (+18.5%)
〔14年3月期予想〕
売上高 37,000 (+6.6%)
営業益 800 (+51.0%)
経常益 700 (+116.0%)
当期益 400 (+78.6%)
 不振のフラットパネルディスプレイ(=FPD)関連と半導体関連の受注が低調に推移する中、機能紙事業における新製品の投入効果に加 え、トナーは中国の設備増強効果で販売が伸びた。また昨年末からの円安基調で輸出が増加したこともあって、わずかながら増収となった。利益面も、FPD業界の不振を見込んだ生産体制を敷くとともにコスト削減を進め、4Qの円安効果も加わって増益を記録した。製紙・塗工紙関連事業は、塗工紙の減少が続く中で、機能紙分野の製品が大きく成長したことや、収益改善対策の効果が表れたことなどから増収増益となっている。
 創業100周年に当たる14年度(15年3月期)を最終年度とする第5次中期経営計画を推進しており、14年3月期はその中間年度。年度方針として、「グローバル化と新規事業・新製品開発の成果を具現化し増収増益基調を定着させる」を掲げている。
【紙流通】
●日本紙パルプ商事
〔13年3月期業績〕
売上高 505,205 (△1.1%)
営業益 6,718 (+23.1%)
経常益 6,855 (+25.4%)
当期益 △2,309 〈前年度2,967〉
〔14年3月期予想〕
売上高 520,000 (+2.9%)
営業益 7,200 (+7.2%)
経常益 7,000 (+2.1%)
当期益 3,500 ( - )
 13年3月期は、大豊製紙と川辺バイオマス発電を子会社化して収益力を強化、また海外では、インド・ブラジルに販売拠点を設けた。資源・環境関連では太陽光発電事業のエコパワーJPを設立した。当期純損益の赤字化は、投資有価証券評価損を計上したため。主な事業の概況は、国内卸売事業では紙・板紙の販売量が減少したため減収となったが、経常利益は販管費の減少により増益。在外卸売事業は円安影響もあって2桁増収となり、また前年度に赤字だったJP中国の回復により経常利益は前年の約8倍となる増益。製紙・加工等事業も売上高は微増、経常利益は大豊製紙と川辺バイオマス発電の子会社化およびJPコアレックス(ベトナム)の黒字転換により大幅増益となった。
 14年3月期は中計2013の最終年度。不動産賃貸事業等の利益目標達成が難しいため、目標としていた経常利益90億円の達成は厳しいが、収益力強化と新事業の充実に取り組んでいく。
●共同紙販ホールディングス
〔13年3月期業績〕
売上高 17,483 (△0.9%)
営業益 202 (+74.7%)
経常益 208 (+74.0%)
当期益 174 (+480.0%)
〔14年3月期予想〕
売上高 18,000 (+3.0%)
営業益 200 (△1.3%)
経常益 200 (△3.9%)
当期益 180 (+3.0%)
 13年3月期は販売数量が前年に比べて増加したものの、輸入紙の市場流入や販売価格の下落により売上高は低調に推移した。利益面では、前期に引き続き販管費の削減ならびに金融コストの圧縮を進めた結果、営業利益、経常利益とも大きく改善。また、2Qで計上した△1億2,000万円余の投資有価証券評価損が、株式市況の好転により発生しなかったため、この分を利益に計上し最終利益が大幅に改善された。
 14年3月期に向けては、景気回復への期待感が高まる一方で、円安による輸入価格の高騰や個人消費の動向などの不透明要因も残ることから、販売数量の確保と価格の回復、さらに引き続き販管費と金融コストの削減によって、一層の業績向上に努めるとしている。
 
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future6/10号」より
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