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紙の業界ニュース

2021/01/20

決 算

=12月決算企業の3Q業績=
 紙パ関連12月決算企業の2020年12月期第3四半期業績(20年1~9月)を紹介する。以下、連結ベース、単位100万円、%表記の増減率は対前年同期比、〈 〉内は前年同期の実績値。
■コクヨ
〔第3四半期〕
 売上高 223,664 (△8.1%)
 営業益 12,198 (△17.3%)
 経常益 11,787 (△24.8%)
 当期益 8,330 (△28.0%)
〔通期予想〕
 売上高 296,000 (△7.6%)
 営業益 12,400 (△25.9%)
 経常益 12,200 (△33.0%)
 当期益 6,900 (△54.9%)
 全ドメインで売上げが減少したため売上総利益は△7.3%となったが、商品構成の変化や一部製品の値上げにより、売上総利益率は0.3ポイント向上し36.4%となった。販管費は経費削減により△5.3%、売上高販管費率は30.9%だった。経常利益には、持分法適用関連会社のぺんてるに係る持分法による投資損失などを計上している。
○空間価値ドメイン(オフィス家具など)…売上高は△6.2%、営業利益は△13.8%。経済正常化の動きにより、需要回復の兆しも見え始めている。
○ビジネスサプライドメイン(オフィス用品通販のカウネット、B to Bサプライ)…売上高△7.1%、営業利益△4.0%。カウネット事業は、衛生用品を軸とした販売活動や顧客の出社率回復により、需要が戻りつつある。
○グローバルステーショナリードメイン(国内・海外文具)…売上高△14.1%、営業利益△19.4%。国内事業は特にB to C市場でのシェア拡大を図った。海外事業は、中国では文具が好調に推移している。インドの需要回復には一定の時間がかかる見通し。
○その他…売上高△5.1%、営業利益△47.2%。
 通期予想は、8月に発表した業績予想を修正した。修正額(単位100万円)は、売上高+6,000、営業益+2,900、経常益+3,100、当期益+1,900。全ドメインの需要回復が進んだことなどを踏まえて上方修正した。
■ザ・パック
〔第3四半期〕
 売上高 54,165 (△18.7%)
 営業益 1,582 (△60.8%)
 経常益 1,795 (△57.8%)
 当期益 1,113 (△57.6%)
〔通期予想〕
 売上高 77,000 (△19.4%)
 営業益 2,600 (△62.0%)
 経常益 2,900 (△59.7%)
 当期益 2,000 (△57.4%)
○紙加工品事業…売上高は△17.1%、営業利益は△47.5%。主力の紙袋は新型コロナの影響で売上高は△29.0%。紙器は食品パッケージやEC市場向けは堅調も、国内専門店向けが減少し、売上高は△9.5%。段ボール売上高は、EC市場向けは堅調も大手メーカー向けが減少し△0.3%、印刷売上高は△7.0%。
○化成品事業…売上高は△28.4%、営業利益は△50.7%。紙おむつ用製品の販売減少やレジ袋有料化が影響した。
○その他…売上高は△12.3%、営業利益は△56.7%。
 未定としていた通期予想については、3Qの業績や最近の経済動向、現時点で入手可能な情報をもとに算定した。新型コロナの影響は、年度中は継続すると想定した。また、7月からのレジ袋有料化が及ぼす影響も踏まえた。
■ダイナパック
〔第3四半期〕
 売上高 37,918 (△7.0%)
 営業益 196 〈△4〉
 経常益 455 (+38.4%)
 当期益 199 (+129.3%)
〔通期予想〕
 売上高 51,000 (△7.9%)
 営業益 400 (+13.1%)
 経常益 700 (△16.2%)
 当期益 450 (△19.5%)
 段ボールケースの国内販売量は、一部の巣ごもり消費関連は増加したものの、電機機械や住宅設備などの工業製品向けを中心に4月以降大きく減少し、青果物も天候不順により前年を下回った。段ボールシートも工業製品向けの減少が響いた。この結果、段ボールの国内販売量は△8.8%。収益面は、販売量減少の影響は受けたものの、コスト低減効果により利益計上となった。海外は、一時的にロックダウンの影響を受けたが、ロックダウン解除後は比較的堅調に推移し、一定の利益を確保できた。
 セグメント別の業績は、包装材関連事業は売上高が△7.7%、セグメント損益は黒字転換して195百万円(前年同期△39百万円)、不動産賃貸事業は売上高が△2.1%、セグメント利益が△2.5%。
 通期予想は、7月に公表した業績予想から変更なし。
■古林紙工
〔第3四半期〕
 売上高 12,596 (△5.3%)
 営業益 466 (△31.3%)
 経常益 492 (△28.2%)
 当期益 △77 〈466〉
〔通期予想〕
 売上高 17,000
 営業益 500
 経常益 500
 当期益 △50
 前年度から決算日を3月から12月に変更した関係で、前3Qは財務諸表を作成していないため、前年同期比は、当期と同一期間となるよう組み替えた前年同期業績との比較を表示している。
 受注内容によって増減はあるものの、新型コロナの影響により売上高は全体として減少、利益もこの影響を受けた。最終益の赤字化は、連結子会社である古林紙工(上海)有限公司の、乳製品市場へのカートン製造販売事業停止に伴う特別損失586百万円を計上したことによる。通期予想は、8月に公表した業績予想から変更なし。
 
株式会社 紙業タイムス社 「Future1/18号」より
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